ファンドラップとは?ロボアドバイザーのリスクとデメリット

ロボアドバイザー ファンドラップ

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ファンドラップ&ロボアドバイザーで資産運用はバラ色?

こんにちは。

広島のファイナンシャルプランナー佐々木裕平です。

本日は、ファンドラップについて、です。

ファンドラップとは?

このファンドラップというものは、別名、ラップ口座と呼ばれます。

ラップというのは、台所にある、あのラップと同じです。

wrap、つまり、包む のです。

何を? あなたの資産を。

どんな金融商品で? ファンド、つまり、投資信託で。

すなわち、あなたと契約を結んで、

「私の資産、預けるから上手に投資信託で増やしてね」

とお願いする訳です。

ファンドラップの現状

ラップ口座は、2017年3月末時点で、6兆5700億円(!)

もの運用残高があります。

つまり、ものすごくたくさんの方がおまかせしているのですね。

このような数字を見ると「私もやらなくちゃ!」という気持ちになるから不思議です。

おまかせしているのは、多くが中高年の方です。

退職金や、相続財産などをおまかせしているようです。

ただ、コストが2~3%かかるのが一般的なようです。

ロボアドバイザーとは?

そして、ロボアドバイザーというのもいます。

これは、ファンドラップでの運用を行うプログラムのことを指す場合もありますし、

ネット完結型の運用指南型のファンドラップを指す場合もあります。

後者の場合は、若者が多く利用しているようです。

とはいえ、若い人はあまり投資をしません!

(中高年が圧倒的に多いのです!)

そのため、後者のロボアドバイザー型の総額は

業界全体(13社)で1000億円未満・・・と見られています。

(2017/7/18 日経新聞参考)

ものすごく少ないですね

そのため、ロボアド業界最大のウエルスナビでも

150億円程度(執筆時点)。

顧客の資産の1%が手数料ですから、

他に収入がなければ、年商は1億5千万円だとわかります。

多くのロボアド専業業者は赤字状態であろう、と新聞は報じています。

こういう数字を見ると、気持が冷静になるから不思議です。

投資は気持ちが左右するところが大きいのですね。

要注意です。

ファンドラップとロボアドバイザーのリスクとデメリット

「金融機関に資産運用をおまかせできるなんて、

 なんてすごいの!

 これで資産運用は大丈夫ね!」

と思ったあなたは、要注意です

当然ですが、世の中には裏があります。

(任せっぱなしで儲かるほど甘い話はありません)

ラップ口座もロボットアドバイザーも、管理コストがかかります。

これがくせ者なのです。

「管理コストリスク」とここでは呼びましょう。

投資信託には、元からコストがかかります。

そう、信託報酬と呼ばれるものです。

これは、運用成績とは関係ないので低ければ低いほど良いのです。

たとえば、

平均利回りが5%の金融商品があったとしましょう。

①コストが3%→実質利回り2%

②コストが2%→実質利回り3%

③コストが1%→実質利回り4%

④コストが0・5%→実質利回り4・5%

どう見たって、コストが安いほうがお得ですね。

それなのに、ああ、それなのに、多くの人は、

その上に、1%~3%もの管理コストを上積みしています。

これでは、効率的に殖やすことができません。

ファンドラップでも運用成績はバラバラになるワケ

そもそもファンドラップ=無敵の運用成績などではありません

投資は、個人の才覚はもちろん、AIやロボアドの才覚などあまり関係ありません。

それは、投資の結果が経済・景気と連動するからです。

つまり、世界的に株高の時期にファンドラップに退職金を全てつぎ込めば、

大きなショック時には最大40%ほど目減りする可能性があります。

その反対に、大きなショック時にファンドラップに退職金を全てつぎ込めば、

最大で80%ほど増える可能性があります。

ファンドラップだからと言って、

常に安定した運用成績が望めるわけではありません。

全く同じ金融機関を利用している人でも、

預ける時期によって大きく運用成績が変わります。

ロボアドバイザーの弱点

もしかしたら、多くの人は、

「AIの入っているロボアドバイザーが運用してくれるから、

私が運用するよりも、絶対に成績が良いはず!」

と思っているのかもしれません。

そもそも人には「良くわからない=期待が持てる」

という誤った考え方をする傾向があります。

ロボアドバイザーといっても、神様ではありません。

人が組んだプログラムで動いています。

つまり、人間の延長線上なのです。

過信は禁物です。

正しい投資の知識があれば、

ファンドラップやロボアドバイザーの運用成績は

超えられるはずです。

(まったく同じであったとしても、およそ1%~3%の手数料が

かからないだけ、個人の方が必ず成績が良くなりますね)

投資信託の信託報酬にご注意

上の図は、信託報酬が1・3%ですが、これにさらに管理コストが1%加わると・・・

あら不思議、トータルでのコストが2・3%になりました。

上の例で行くと、(元本がずっと1000万円なんてことはありませんが、分かりやすい解説の都合上固定しています)

2・3%なら、年間で23万円。

30年で690万円のコストがかかります。

はたして、それ以上の運用成績が望めるのでしょうか?

増えても、690万円引かれています。

(もったいなさすぎると思いませんか?)

上記の1・3%というのは、平均的なコストです。

もしも、ファンドラップの会社が自社の利益をさらに優先させようと考えるならば

(起業としては当然の思考回路ですが)

信託報酬2%以上の自社のファンドを中心にすることも可能です。

ちなみに2%なら計3%で同条件で、30年で900万円のコスト。

3%なら計4%で・・・1200万円のコスト・・・。

実際にやるかどうかは分かりませんが・・・。

ええ、きっと仮の話でしょう。

不思議ですね。

任せた方が損をしやすくなるなんて・・・。

どうするのがベターなのか?

それなら、どうするのがいいのか?

簡単です。管理コストを下げればいいのです。

選択肢はシンプル。

自分で管理・運用するのです。

自分で管理すれば管理コストはゼロ。

信託報酬が低いファンドも選び放題です。

「ええっ! 自分が資産運用するなんて怖い!」

確かに、何も理解していなければ損をする可能性が高まります。

(ですが、経験を積めば分かりますが、他人に任せるほど怖いものはないのです)

まとめ

  • ロボアドやラップ口座はコストが1~3%「上積み」されるのがデメリット
  • 他人に任せるよりも、(経験を積んだ)自分でやったほうが成績は良くなりやすい

確定拠出年金やつみたてニーサはインデックス投資ができます。

まず押さえておきたいのが、この2種類です。

  • つみたてニーサ
  • 確定拠出年金

非課税の分だけ、複利効果をより一層高められます。

税金はコストとしてとらえると、非常に困った存在なのです。

インデックス投資は、一攫千金の投資ではなく、着実な資産形成に向いています。

(投資ですから、損をする可能性があります。常にプラスになる投資は、預貯金などを除いてありません)

ですから、つみたてニーサの推奨銘柄の9割近くはインデックス投資信託です。

インデックス投資は怪しい?

※インデックス投資は、怪しげな投資のことではありません。

世界標準の投資方法です。

そして、同じように利益が出たとしても、

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