お金持ちになっても幸せにはなれない? 面白い行動経済学の基礎『お金と幸せの関係』をプロスペクト理論と感応度低減性を交えて解説

happy senior businessman holding money in hand while working on laptop at table

こんにちは。金融機関から販売マージンなどを受け取っていない中立的なアドバイザーとして講演執筆活動をする佐々木裕平です。

今回は、行動経済学の感応度低減性について、見てみましょう。

昔の筆者は「お金持ちになればなるほど幸せになれる」と考えていました。

つまり、主観的な幸福度が右肩上がりに増えていく、と考えていたのですね。

また、同時にそのように感じてもいました。

例えば、会社員時代にお給料がもらえると、単純に嬉しいですよね。

その延長線上的に、お金が増えるほどに、幸せになる、と考えていたのです。

ところが、実際にはそうではないようです。

詳しくは動画をご覧いただけますと幸いです。

 

はいこんにちは金融教育研究所の佐々木平
です本日はですね基礎から分かる行動経済
学行動経済学というのはえま心理学と経済
学が合体したようなものですそれでですね
お金と幸せの関係について見てみたいと
思います今日の主なテーマはですねえ代表
的な理論でありますプロスペクト理論と
観能度低減性というものについて優しく
分かりやすく見ていきたいと思いますえお
金のですね本や講演活動をしており
ます最初にちょっとクイズをですね見てみ
たいと思いますお金と幸せの関係とはどの
ようなものだと思われるでしょう
かAお金が増えるほどえ人はですね幸せに
なっていくんじゃないかなっていうものと
Bお金からですねま幸せはある程度得
られるんだろうけれども
その幸せには実は限界があるんじゃないか
なっていうものさあどちらがえよりですね
一般的な人にとってえ当てはまるものだと
思われるでしょうかはいこの質問のですね
アンケートを取りますとまあ多い答えは
ですねやはりBですねお金からはある程度
幸せは得られるだろうけれどもま限界が
あるんじゃないかなという意見が多数を
占めます一方で私のようにお金が好きな人
はですねお金が増えるほど幸せになるん
じゃないかなって思いますはいで昔の経済
学はどのように考えていたかなっていうの
をまず見てみましょう昔の経済学ではお金
が増えるほど幸福度もですね主観的な自分
から見た幸福度は上がっていくんじゃない
かなと考えられていました縦軸がま心の
動きですね嬉しいと下が悲しい右側が特し
た時左側が損をした時ですですから
100万円特すれば100万円分嬉しい
ですし1億円分特すれば1億円分幸せに
なるで損に関しても100万円なりの不幸
1億円なりの不幸があるじゃないかなと
いう風に考えられていまし
たところがえ実際にですねえ多数の
アンケートを調べてみるとそうはなりませ
んでしたこの調査はえノーベル経済学書を
受賞しましたダニエルカーネマン先生の
入ったですねえチームですとか他にも
たくさんの大学や研究機関でですね同じ
ような研究が行われましたここでは45万
権のアンケートを取ったアメリカの調査
結果を元にグラフをえ作成してい
ます結論から行きますとお金が増えても
幸福度っていうのはあんまり変化しないん
ですねもちろんえお金があまりにも少ない
と幸福度は大きく下がるだろうということ
が容易に想像できますが増える分にはです
ねある程度増えた後はあんまり幸福度が
変わっていかないんじゃないかなという
考え方ですね縦軸が主観的な幸福度ですね
で右軸がこ金額ですね年間の所得となって

ます最初2.5万ドルの年収のま所得の人
はですねま結構幸福なわけですね
でそこからですね一気に3倍あごめん
なさい2倍ですね2倍今日の5.5万ドル
の年所得の人と比べてみると幸福度が2倍
も違うかって言うと2倍も違わないんです
ね違って生ぜえ1割ぐらいしか幸福度が
変わっていないことが分かりますで今度
5.5万ドルから7.5万ドル
に所得が増えました年間でですねそうする
とその上がり幅はさらに小さくなるんです
ね1から4%しか上がらないあとはえ年収
がですねえ日本円にして現在のえま例えば
1ドル140円としますと大体
2000万円
くらいの所得の人でもほとんど
750万とか250万円の人とあんまり
変わらないんですね幸福度
があはですね兵選手のようなすごいお
金持ち所得が高い人なったらどうかなって
見てみると宝くじが当たっ
たり億単位のお金がえビジネスなどで手に
入っても実はですね幸福度が上がらないん
ですねこれはなぜかと言うとその状況に心
が慣れてしまっ
て何とも思わなくなってしまうからでは
ないかと考えられていますこれを観能度
低減性と言い
ます確かにお金がない2.5万ドルぐらい
の取得の人から見るとここら辺のですね
億万長者の方はとても幸せそうに見えるん
ですでも実際に自分がその立場になって
みると実はそうではないその感覚にすぐ
慣れてしまって幸せを感じないっていう
ことなんですね同様の調査が他にもあり
まして例えばすごい豪邸を買ってもですね
大体2年間くらいでその豪邸から得られる
幸せは普通のえ賃貸のアパートとから住む
のと得られる幸せとあんまり変わんなく
なってしまう1000万円くらいのですね
1000万とか2000万円の高級車に
乗っていたとしても乗ってる間は普通の数
10万円の中古車を運転してる時と同じ
幸福度になってしまうという調査結果も
あり
ますなぜそのようなことが起こるのかなぜ
えお金が増えれば増えるほどですね幸せが
得られなくなるのかああともう1つあり
ますねえこの7例えば2.5万ドルから
ですね1600万ドルになあ16万ドルに
なる間に人によってはですねこう幸福度が
下がってしまうことがありましたでなぜか
なって見てみるといろんな理由が考え
られるんですが1つは労働時間が増え
すぎるまたは役職が上がってですね役職が
給料が増えるんですけども仕事量が増え
すぎて忙しくて自分の時間がなくなったり
心にゆとりがなくなったりしてかって幸福
度が下がってしまうお金持ちになるとかっ
て楽しくなくなっちゃうていうこともどう
もあるよう
ですはいではその観能度低減性について
ですねちょもうちょっと詳しく見てみ
ましょうお金持ちになるほどお金からま
例えば同じ1万円からでもですね得られる
幸せが減っていってしまうというものなん
ですね普通に考えますと1万円はですねお
金持ちにとってもえ所得の少ない人にとっ
ても同じ1万円の価値これは間違いないん
ですけれども心に与える影響は全然違う
わけですねここが心理的な価値縦軸が心理
的な価値です上が嬉しい下があんまり
嬉しくない右に行けば行くほど所得が多く
お金持ちになっていきますで例えば初めて
アルバイトをした人がいるとしましょうで
その人がですね例えばえ1ヶ月で8万円
もらいましたアルバイトをして8万円
もらったでえま例えばコンビニで
アルバイトをしてですね店長さんがよく
頑張ってくれたから1万円のボーナスを
上げようと言って1万円札をくれました
はいこの1万円札ってすごく嬉しいんです
ねとっても嬉しい嬉しいんですけれども
そあまりですね
嬉しいこの人にとってはものすごく嬉しい
この1万円でえ例えばお父さんお母さんに
お箸買おうかなご飯連れてってあげようか
なとか色々考えますで一方ものすごいお
金持ちの人がいるとしてその人がえ先月の
収入が2000万円だったとしますはい
2000万円でしたで今月になって通帳を
見てみると今月の収入は21万円でした
1万円増えましたで貯金が10億円ぐらい
ありますこの人にとっては1万円増えても
あんま嬉しくないんですねほとんどその
1万円から得られる嬉しさがないわけです
ね同じ1万円なんですけれどもお金が
増えれば増えるほどですね1万円の価値と
いうのがどうも減っていってしまうんじゃ
ないかなというのはこういう理由があるの
ではないかなと考えられ
ますそのため現在のですねえ経済学及び
行動経済学ではこの心の働きはこういう
緩やかな絵になっているんじゃないのか
なっていう風に考えられていますお金が
増えてもまたは減ってもですねその状態に
なれてえ主観的な自分から見たですね幸せ
は変化しにくいわけですねもちろん他人
から見た時はあの人お金持ちで幸せそうで
羨ましいなとか思ったりすることもあるか
もしれませんがそのお金持ちの本人自体は
別に
皆様とえ普通の所得のですね低い方とです
ね私のに所得の低い方となんな変わらない
んじゃないかなっていうことですね
100万円増えても1億円に増えても
あんまり変わらないで損の方はどうかって
言いますと最初のですね数100万円
例えば借金をしたり例えば競馬で数
100万円負けたとかなるとすごい悲しい
んですねでも借金が例えば10億円の人が
借金11億円に増えたとしてもものすごい
嫌かって言うとま嫌は嫌なものすごい嫌な
のは嫌なんですけれどもあんまりですね
もうこの状態に慣れてしまっていて10億
の借金も11億円の借金もあんまり変わん
ないよねっていう状態にやはりなって
しまいます特にしても損にしても行き
すぎると
え感能度が低減してしまうということです
そのためえまお金
昔の私がそうだったんですけれどもお
金持ちになれば幸せになれるんじゃないか
なと思ってひたすらお金を得よう得ようと
してお金から幸せを得ようとしても実は
このような特性が人間にはありますのでお
金だけを求めていると永遠にですね幸せに
なれないある一定以上は幸せになれないと
いう状態が発生してしまい
ます一方老年学という学問がありますこれ
はえウェルビングええ年を取った時に
楽しく生きていきましょう健康に健康にと
いうかですね
え素敵に年を重ねる重ねるにはどうしたら
いいかなみたいな学問ですけれども幸福度
を左右するものはお金じゃなくて生きがい
だよねっていうことがやはりですね老年学
の研究から分かってきています年を取り
ますとお金があってもですねえこういう
ものがなくなっていきます家族や友人趣味
健康やりがいのある仕事孤立しない生き方
こういったことがですねえ年を取ると
どんどん失われていってですねえ幸福度が
下がっていってしまう簡単に言いますと年
をとってもこういうものがあればですね
幸福度が下がらない楽しく生きていくこと
ができるということが言えそうですまた
若いうちはですねあ仕事やだなって思う時
が時々あるんですけれどもえ実は仕事が
ないとですね人はあのもっとつまんなく
なってしまうんですねなのでアンケートを
取ってみますとご高齢の方は働けるうちは
いつまでも働きたいという回答が最も多く
なることも分かっていますはい今日のお金
の学校はここまでですえ今日のおさいをし
ます
とお金と幸せの関係はですねお金が増えて
いっても実はあんまりえ幸せにはならない
ある一定以上からはお金から得られる幸せ
は増えないというお話でした最後までご
清聴いただきましてありがとうございまし

 

 

 

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