Contents
人生100年時代。私たちは何歳まで働けるのか?
これからの時代はますます医療の進歩によって、人々の健康寿命は増加していくと筆者は考えています。
今回は何歳まで働けるのかについて考察してみたいと思います。
「健康寿命」という言葉があります。
どのような意味なのでしょうか?
年々若々しくなる高齢者と健康寿命について
「健康寿命」とは、健康上のトラブルによって問題なく日常生活が送れる年齢を指しています。
つまり自立した生活を送れる期間です。
この「健康寿命」は年々延伸する傾向にあります。
- 女性74.79歳
- 男性72.14歳
参考文献:journal of finance planning 2019/4
統計的に見ると(6000人対象)、多くの人が74歳から自立度が下がっていきます。
昔のイメージでは、一般的に老人というと
- 体力がない
- 元気がない
というイメージだったかもしれませんが、現在では非常に元気な高齢者が増えています。
元気がなくなるのは、亡くなる数年前の期間であることの方が一般的かもしれません。
すなわち私たちは少なくとも一般的には74歳くらいまでは元気に働ける可能性があるのです。
健康寿命を踏まえると、私たちは70代半ばまで働ける?
「高齢者になってまで働くことができます」ということを高校生に伝えると「そんなのイヤだ」
という意見が返ってくることがあります。
確かに若い人(十代)からすると、これから60年近く働き続けるのは途方もない道のりに思えるかもしれません。
しかし現実のご高齢の人の意見は異なります。
定年があり、かつ継続雇用制度がある企業での継続雇用制度を希望したかどうかの調査では、じつに8割の高齢者の方が引き続き働くことを望んでいます。
- 継続雇用を希望しなかった離職者 17.7%
- 継続雇用者 82.1%
- 基準非該当離職者 0.2%
※参考文献:東大がつくった高齢社会の教科書
つまり、多くの人が65歳以降も「働きたい!」と思っているのです。
これは「なぜそうなのか?」十代の高校生などには少し想像ができないかもしれません。
働くことは人として生き生きと活躍するための重要な要素
若いうちは働くということは、主に生活のためかもしれません。
しかし老後になり、働かなくなると社会との接点が大きく失われます。
やりがい・生きがい・生活の張り・収入・人とのつながり、それらが働かないだけで希薄になることがあるのです。
こうなりますと、老人の孤立化を招き、家に閉じこもりがちになり、結果として単調な生活になり、筋肉の低下や認知機能の低下を招く要因になってしまいます。
高齢者にとって、働くということは重要な一面があります。
- 働くことが生きがいになり、人生が輝く
- 収入が増え、老後の自由度が高まる。お金の不安が遠のく
人生100年時代の資産形成の課題。老後にお金が必要だからこそ、いつまで働けるのかを考えて計画する
これからの時代は多くの人にとって、人生100年時代になっていくと筆者は考えています。
従来は65歳の定年を想定して人生の計画を立てることが多かったかもしれません。
しかし今後は、74歳程度まで元気に働けます。
またその方が当人にとって良い結果になることが多いのではないでしょうか。
そうだとした場合は、人生の計画を「何歳まで楽しく働くのか」ということを考えて立てるのも重要かもしれません。
人生100年時代の資産形成の課題「増やす」を学ぶ「公開講座」(セミナー)
広島の金融教育研究所では、資産形成の「増やす」に特化した公開講座を定期的に開催しています。
金融・保険商品の販売・勧誘・斡旋は行っていません。
初心者の方向けの分かりやすい内容ですので、お気軽にご参加いただければ幸いです。