行動経済学入門:具体例 フレーミング効果で不動産の契約数アップ?

行動経済学入門:具体例 フレーミング効果を使えば、気楽に生きれる?

今回は、フレーミング効果、というものについて見てみたいと思います。

フレームとは、「枠組み」のことです。

イメージとしては、絵などが飾ってある額縁ですね。

または、カメラのファインダー越しに見る世界です。

カメラを向ける方向によって、様々な世界が見えてきます。

カメラマンの感性によって、同じ景色でもまったく異なるように見えることがあります

これがフレームの効力です。

そして、これはカメラの話だけではありません。

私たちの心にもこのフレームが大きく影響して、考え方や捉え方を大きく変えてしまうことがあるのです。

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行動経済学入門:具体例 フレーミング効果を下手に使ったら、マンション契約がとれない?

Aさんは不動産会社に入社したばかりの新米営業マンです。

Aさんは朝の情報番組の今日の運勢を見ていました。

「今日は正直に言うと、良いことがあるでしょう」とテレビの中のお姉さんが笑顔で言っています。

「よーし、いっちょ今日は正直なセールストークに徹しよう! 今日も一日、がんばるぞー」

やる気満々のAさん、早速、出勤後にお客さんがやってきました。

話を聞くと、どうやら春からこの町の大学に通う予定の学生さんのようです。

「それでは、お客様、この物件を見に行きましょう」

営業マンのAさんと学生さんは一軒のアパートに入っていきました。

廊下はギシギシと音がなり、いまにも床が抜けそうです。

「どうですかお客様。この物件は、築60年で木造です。さらに裏手は墓地です」

「えー、そんなに古いんですか。おまけに裏手は墓地ですか、室内はどうですか?」

二人はギイギイとなる扉を開けて、室内へと踏み込みました。

「どうですかお客様。見てのとおり、せまい6畳間です。一応風呂とトイレはあります。こちらも狭いですよー」

「うーん、こんなに狭いとは・・・とほほ・・・」

こんな調子でAさんは「正直に」物件を次々に案内していきました。ところが・・・。

「うーん、なんかあまりいいのがないので、ほかの不動産屋さんを当たってみます」

と言って、結局、この学生さんとは契約には至りませんでした。

「あーあ、丸一日正直に案内したのに、良いことなかったなー」

行動経済学入門:具体例 フレーミング効果 上手に使えば、印象アップ?

翌朝、Aさんは再び情報番組の今日の運勢を見ています。

「今日は、相手の長所をいうと良いことがあるでしょう」

「ほんとかな? まあ、もう一日だけ信じてみるか。よし、今日は、物件の長所をいうことに徹しよう! 今日も一日、がんばるぞー!」

Aさんは今日もやる気満々です。

出勤してしばらくすると、新しいお客さんがやってきました。

話を聞くと、やはり春からこの町の学校に通う予定の学生さんのようです。

「よーし、それでは物件を見に行きましょう!」

二人は、昨日と同じ古いアパートへと向かいました。

「なんだか、随分古そうな建物ですね」と驚いた様子の学生さん。

「いえいえお客様、こちらの物件はですね。なんと! 駅から徒歩3分なんです。しかも、とっても静かなんです。夜なんて物音一つしません(裏が墓地ですから)しかも、建材は100%木です。気のよい香りが漂う、ステキな物件ですよ」

「そうなんですか。駅から近いの良いですね。しかも静かで良さそうです。室内も見たいです」

「もちろん、どうぞ」

二人は室内に入っていきます。

「どうですかお客様、非常にコンパクトで使いやすいお部屋です。しかもこれで、家賃がなんと月3万円ですよ! 普通はこのクラスのお値段ですと、お風呂が無かったり、トイレが共同だったりしますが、なんと、このお部屋には風呂もトイレも付いています! 家賃が安いから、浮いたお金で大学生活もエンジョイできますよ!」

「へー! 家賃が3万円! しかも風呂とトイレ付き! いいですね! ぼく、ここにします!」

「ありがとうございます!」

こうしてAさんはこの日一日、たくさんの契約をとることができました。

行動経済学入門:具体例 フレーミング効果 まとめ 同じ対象でも、印象は枠組み次第?

今回の行動経済学入門:具体例はフレーミング効果でした。

Aさんは同じ物件を案内したのですが、一日目は、物件の悪い面にフレームをセットしたセールストークをしてしまいました。このため、その物件に対して、お客さんの抱いた印象は悪いモノになってしまいました。

これでは契約が取れません。

二日目も、同じ物件ですが、物件の良い面にフレームをセットしたセールストークを行いました。

これだけで、同じ古いアパートでも、お客さんの抱く印象は前向きなモノになり、契約に至りました。

このように、私たちは、同じ対象であっても、フレームをどこにセットするか・されるかによって、印象を大きく左右されてしまうことがあります

同じ人生・収入・仕事なら、イヤな面にばかりフレームをセットしていると、どうしてもつまらなく感じてしまいます。

フレーミング効果を自分でもうまく使うことができれば、良い面ばかりにフレームをセットすることで、同じ人生・収入・仕事でもよりハッピーな生き方ができるかもしれませんね。

あなたのフレームはどこにセットしてありますか?

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