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サンクコストは埋没費用
筆者は山崎元先生の資産形成の解説が大好きです。
毎週、トウシルというサイトに掲載される、山崎元先生のブログを拝見しています。
先日、5つの宿題が出されていました。
その一つに、サンクコストという文言を使って、川柳を考えなさい、というものがありました。
サンクコスト効果とバイアスとは?
サンクコストとは、行動経済学の用語で、資産形成において重要な考え方の一つです。
別の言い方をすると、投資家がおかしがちな非合理的な考え方(バイアス)でもあります。
バイアスとは、考え方の歪みというか、クセのようなものです。
サンクコストとは埋没費用
サンク(シンク)とは水没している、とか、埋没しているという意味です。
コストは費用です。
すなわち、サンクコストとは、回収不能な埋没費用のことです。
サンクコストとは? 一例 コンコルドの過ち
有名なサンクコスト効果は、コンコルドの過ちです。
超高速で空を飛ぶコンコルドですが、採算性が悪く、現在では製造中止になっています。
ここで問題なのは、コンコルドの赤字は、設計段階から分かっていたらしい、ということです。
つまり、生産すればするほどに赤字になる飛行機だったのです。
それにも関わらず、赤字なのに生産を続けました。
なぜでしょうか。
ここにサンクコスト効果があります。
人の思考のバイアスが存在します。
これまでに費やした費用(埋没費用)がもったいなくて、赤字でもやめられない
サンクコスト効果は、これまでに費やした費用がもったいなくて、やめられない、という現象です。
コンコルドの場合、赤字になるのは分かっていても、これまでにかけた巨額の開発費用がもったいなくてやめられない、という状況です。
非常に面白いですね。
資産形成の場合は、個別の株式が大きく下落して、当面復活の予定がない場合でも、これまでに費やした費用が惜しくて、売るに売れない状況が挙げられます。
人は悪い状況(損失)においては、ギャンブル追求的になりがち
また困ったことに、困った状況に置かれると、人はリスク愛好的になるクセも持っています。
コンコルドの場合は、「たぶん赤字になる。でもひょっとしたら、万が一にでも黒字になるかも」というリスク愛好的な気持ちがあったのかもしれません。
もちろん合理的に考えれば、「たぶん赤字になるから、どれだけこれまでに巨額の開発費用がかかっていようとも、中止しよう!」と思うのが正解だと筆者は思います。
山崎元先生の宿題に対する筆者の答え サンクコスト編
さて、冒頭の川柳ですが、筆者は以下のように回答を提出しました。HNナナちゃん
- 恋人と 別れられない サンクコスト
川柳の定義が良く分かっていないので、ご容赦ください。
意味合いとしては、長年付き合った恋人がいるのだけれど、あまり好きではなくなってしまった人の心境です。
合理的に考えれば、別れた方が良いのだけれど、これまでに費やした時間と費用がサンクコストであり、それが完全にムダになってしまうのが、とてもイヤだ。
そのため、別れたくとも、なかなか別れる踏ん切りがつかない、という意味合いです。
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