こんにちは。金融機関から販売マージンなどを受け取っていない中立的なアドバイザーとして講演執筆活動をする佐々木裕平です。
現代(1990年代以降)の資産運用・投資において常識的な知識として存在するのが、「分散」という考え方です。
分散すると、何がいいのか?
そもそも何を分散するのか?
まず、何を分散するのか、というと、投資対象です。
対象は株式です。しかも、日本国内のみではありません。
アメリカ・イギリス・フランスなど、世界各国の主要な株式数千社に分散投資をします。
すると、理論上、リターンを産まない「無駄に高すぎるリスク」が低減されます。
それも、極限まで低減されます。
そして、残ったリスクこそが、「まともなリターンを産むためだけに必要なリスク」となります。
つまり、分散すると、リスクが下がるから良い、のですね。
資産運用で言う、「リスクと期待リターンはおおむね比例する、というのは、この徹底的にリスクを低減した状態のことを言います。
個別株式ではありませんのでご注意ください。
ちなみに、リスクそのものを徹底的に排除するとどうなるのか?
それは、預貯金となります。
無リスク資産ですね。
無リスクなので、期待リターンを生み出す源泉であるリスクがありません。
ですから超低金利なのですね。もちろん、国が未発達・成長途中、においては預貯金でも高金利となります。
さらにちなみに、株式の期待リターンはリスクプレミアム(リスクに応じた期待リターン)+無リスク金利です。
ので、預貯金が高金利の時代においても、理論上は預貯金よりも常に期待リターンが高い状態となる、と考えられます。
【クイズ】幅広く世界中の株式に分散投資した場合の値動きの振れ幅と、最も起こりそうなリターン(リスクと期待リターン)は、どのくらい?ⒶまったくわからないⒷある程度わかっている
クイズの答えですが、Ⓑのある程度わかっている。が正解です。
詳しい数値などは拙著をご覧いただけますと幸いです。
現在の資産運用はばくち的なものから、
- 「確率上はこうなるだろう」
- 「それには分散が必要だ」
- 「投資対象と投資時期(長期)を分散・長期にすることで、確率を味方につけやすくなるはずだ」
- ※絶対そうなるわけではなく、確率論的に考えることができる、ということ
確率論的な問題として考えることができるようになっています。
そうでなければ、長期資産運用なんてできませんよね。
同じように長期間、今すぐ使わないお金があるのなら、iDeCoやNISAなどの税制優遇制度のお金の置き場所において、しっかり、十分に分散投資して、長期間運用することで、確率を味方につけるのが良いのかもしれませんね。
それではまた。