こんにちは。
金融機関から販売マージンなどを受け取っていない中立的なアドバイザーとして講演執筆活動をする佐々木裕平です。
今回はクイズ形式です。
お題はこちら。
Contents
【クイズ】最もリスク(値動きの振れ幅)を下げるにはどうする?Ⓐ自分で銘柄を厳選するⒷ手当たり次第に分散投資する
1990年代以前は、Ⓐの自分で銘柄を厳選する、というスタイルが多かったのではないかと思います。
分散投資という概念はあったとしても、個人投資家レベルでは、国内の株式数社を保有する、というのがせいぜいではなかったかと思います。
ちょうど私の祖父母の世代ではないかと思います。(筆者は45歳)
また、昔は個人投資家によっては、1~数社の株式しか保有せず、一つの銘柄に大金を投じる……という人も多かったのではないかと推測されます。
30・40年前はまだこどもでしたので、推測の域を出ないのですが、見聞きする限りでは、だいたいあっているのではないかと思います。
ところが、1990年に経済学者のハリー・マックス・マーコウィッツ先生が、ポートフォリオ効果というテーマでノーベル経済学賞を受賞されました。
内容をカンタンに言うと、「分散投資をすると、リスクが大きく下がるよ!」
というものでした。
じゃあ、どのくらい分散投資すれば、最も合理的なのでしょうか?
それは、世界各国の主要な株式、数千社に分散投資をしてしまえばいいのです。
昔の投資家では無理だったことが、今では誰でも100円程度で実行できる。素晴らしい世界になっている
もちろん、それは昔の個人投資家には無理な話でした。
なぜなら、一つの株式が数万円、数十万円、中には百万円を超えるものもあるからです。
これでは、一部のお金持ちしか、分散投資が難しいです。
また、できてもせいぜい国内株式数十社に分散投資をする程度です。
普通の会社員の方などには、少し遠い世界だったのではないかと思います。
ところが、1980年代に登場した便利なアイテムがあります。
それが「投資信託」です。
ざっくり言うと、「何でも入る、不思議なランドセル」が投資信託です。
これの登場と、長い時間経過と競争に伴い、いまでは凄いことになっています。
- スマホで寝っ転がったままでも、買える
- 100円で世界数十か国、数千社の株式に分散投資ができる
- 国を超えた分散投資が凄まじく手軽にできる
- 誰でもリスクを低減できる(リスクプレミアムを生み出さない、無駄なリスクを排除でき、まともなリスクのみ残せる)
- 手数料に当たる年間の信託報酬が0.5%台のものがある
- 買う時と売る時のお金が無料が当たり前になりつつある
- さらにiDeCoやNISAといった税制優遇制度でも買える
たぶん、90年代の個人投資家群がこの内容を見るとこういうでしょう。
- ずる過ぎる
- そんな時代に生まれたかった
- それなら、投資が博打から確率問題にできそうだ、うらやましい
- 手数料安すぎでしょ
- あれ? それなら誰でもお金持ちになれるんじゃない?
- 百円から買えるなら、普通の人でもコツコツできるんじゃない?
昔の投資家様、申し訳ありません。
いやあ、いい時代になりました。いまは誰でも手軽に分散投資ができる時代なのです。
本当に良い時代になりました。