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投資信託のランキングと積立の関係について
初心者の方が、投資信託を始める場合、気になるのが、投資信託のランキングです。あなたもそうではありませんか? 実は初心者のころの私もそうでした。
なにしろ、ランキング上位ということは、イコール「多くの人が買っている」ということですから、根拠はなにもないものの、安心感があります。
ですが、このランキングで投資先を決めるのは実は非合理的な一面もあります。なぜなら、多くの人が投資においては初心者のままだからです。
どういうことか?
つまり、多くの人が、
「投資信託のどれが良いか悪いか、良くわからないから、取りあえずみんなが買っているモノを買っておけば安心だろう」
と思っているのではないでしょうか。
なぜ私がこう思うのか? それにはきちんと理由があります。
その理由とは「投資信託のランキングには、正直なところ、ハズレも多くランクインしている」と感じるからです。具体的なハズレの投資信託を紹介すると、このようなものです。
①バランス型投資信託
②毎月分配型投資信託
③アクティブ型投資信託
もちろん、当たりもランクインしています。具体的にはこうです。
④国内株式のインデックス型投資信託
⑤外国株式のインデックス型投資信託
多くの人は、(´・ω・`)「なんで①②③がいけないの?」と思われるでしょう。
反対に私もお聞きしたいです。「なぜ、①②③が良いと思うのですか?」と。不思議なことに、投資をまだ本格的にスタートしていない人でも①②③が良いと思い込んでいます(ですから人気もある)。良く考えてください。あなたがそう思うように情報を発信しているのが、誰なのか? を。なぜ、あなたはそう思い込んでしまっているのか? を。
では、具体的に①②③の悪い点を挙げていきましょう。
①バランス型投資信託は、国内外の株や債券、不動産などが入っているタイプです。リスクが分散されて良いイメージがありますが、反対です。こんなに複雑な内容では、価格変動・為替・カントリー・金利などの各リスクが複雑になり過ぎて、買い時・売り時・値動きが分かりません。ただでさえ不安定な投資が更に不安定になってしまいます。
②毎月分配型投資信託は、毎月分配金が支払われるタイプですが、運用が上手く行かない時は、特別分配金という元本払い戻し金が支払われます。お客の目を引きやすいように高い分配金を設定している投資信託が目立ちますが、そんなにうまい話はありません。タコが自分の足を食べるように、徐々に元本も下がっていきます。トータルでの運用成績は、推して知るべしです。もちろん、景気の底で買えば、中期的には、大きなリターンが見込めることもありますが、それでも、長期の運用にはあまり向いていないようです。その理由の一つが、確定拠出年金の運用対象に毎月分配型の投資信託が含まれていないことです。これだけでお、長期の運用に向いていないのがわかります。
③アクティブ型投資信託は、④⑤のインデックス型が平均点タイプなのに対して、③はアクティブという名前が示すように、平均点を超すことを目標としています。しかし、平均して3割程度しか平均点は越せません。おまけに、毎年その投資信託が平均点を超すとは限りません。それなら、最初から平均点で長期的に運用した方が合理的だと思いませんか?
そして、①②③が一番ダメな理由は共通しています。
それは、複雑ゆえに、運用コストが高いことです。
これもよく誤解されますが、高いコストには何も意味がありません。コストが高いからといって、何か特別に良い成績を残せるわけではないのです。
それどころか、コストは、単純にマイナス要因ですので、低ければ低いほど、運用成績のよい投資信託、という図式になります。
つまり、①②③は、これまでに表示したデメリット+コストが高いので、運用成績が悪いのです。
なぜ良くないのが上位なの?
で、それなのに、ランキングで上位に入っています。
不思議でしょう? そう思いませんか?
では④国内株式のインデックス型投資信託と⑤外国株式のインデックス型投資信託はなぜいいのか? それは、中身が単純(決められた内容しか入っていない)ですから、比較的、値動きが分かりやすい。つまり、買い時と売り時が分かりやすいのです。特に国内株式のインデックスは、分かりやすいです。日本ですから日本の情報が一番入手しやすいのは当然ですね。
おまけに、コストが安いですから、自然と運用成績が良くなります。これは決められた内容しか入っていないから、どうしてもコストが低いのです。
ですから、これらがランキングの上位に入るのは、とても合理的なのです。
理由がわかると、「なるほど!(^^)/」って思いませんか?
では、初心者の人がやりたがる積立では、どちらを選んだら良いのか? (積立にも単純な積立から賢い方法の積み立てなどもありますが、お話が複雑になるので、今回はカットします)
積立で選ぶべきは、当然、①②③ではなく、④⑤ですね。理由をおさらいすると、コストが低いので、投資対象が同じ場合、どうしても④⑤の方が成績が良くなる傾向にあるからです。
皆様の投資の一助になれば幸いです。
「お金の知識教育を通じて社会を明るくする」金育研究所 佐々木裕平