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リバランスとは、ポートフォリオの配分比率を元に戻すこと
長期分散投資というと、人によっては「何もしない」という人もいるでしょうし「タイミングを読んで、時々売買する」という人もいるかと思います。
最初に正解をいうと、多くの人にとって正解になる方法は「何もしない、ほったらかし」です。
市場が効率的(おりこうさん)であればあるほど、そうなるのですね。
もちろん、大きなショックなどが起こると、市場の効率性が下がります。
そこで売買をすると、短期間で大きな利益を上げることもできますが、統計的には失敗する人の方が多くなるのでよしましょう(笑)。
じゃあ、プロがやっている(またはお勧めする)基本的な運用方法ってなんでしょう。それは、「リバランス」と呼ばれる運用方法なんです。資産の配分割合が決まっているバランスファンドや、ロボアド(ロボットアドバイザー)や、ラップファンドなどでも、この運用方法が一般的です。
リバランスとは、文字通り、ポートフォリオの資産配分バランスを戻してあげることを意味します。
リバランスのやり方は、とっても簡単
自分のポートフォリオのバランスをもとに戻します。
ポートフォリオとは、金融商品の組み合わせのことですね。正確には各資産の組み合わせのことはアセットアロケーションって呼びますが、わかりにくくなるので、ポートフォリオでまとめます。
例えば、株式主体のファンドと債券主体のファンドを、5:5ずつ持っている人がいるとします。
(ちなみに個人的なおすすめは、つみたて預貯金と、全世界株式インデックス型投資信託の組み合わせで、可能な限り全世界株式インデックス型投資信託の比率を上げることです)
しばらくすると(値動きがありますから)バランスが崩れて、6:4とか3:7とかに崩れます。
こうなると、当初の狙いの期待リターンとリスクが崩れます。
まあ、これも安定した収入のある会社員の場合、支出が安定していれば、気にしなくてよいのですが・・・・・・。
さて、それはつまり「当初の狙い」とは違う組み合わせになった」ということです。
このままだと、大きな金融危機が来たら、予想よりも大きく値下がりしたり、将来の収益率が下がったりすることもあり得ます。
そこで元の状態の5:5に戻します。
具体的には、次のような方法があります。
・ 大きくなった比率の方を売って、小さくなった方を買う(内部だけで売買リバランス)
また、積み立てをしている場合(買うだけリバランスしかできない場合)は次のような方法があります。
・大きくなった比率の方の積み立て金額を下げて、小さくなった方の積み立て金額を上げる
・ボーナスなどの時期に、小さくなった比率の方だけ大きく買い増してバランスをとる
こうすることで、当初の期待リターンとリスクに戻りますね(あるいは徐々に近づく)。これがリバランスです。
プロでも自分の読みで「安く買って高く売る」が難しいからリバランスがベター。もっとベターなのはほったらかし!
ちなみに、リバランスには期待リターンとリスクを元に戻す以外にもメリットがあります。
それは「安い時に買って、高い時に売る」を(機械的に行うことで、自分の意思を入れないで)できる、という点なんです。
長期で見ると、これが大切です。
なぜプロがこのリバランスをするのでしょうか。
それは、プロでも売買タイミングが分からないからです。
分からないのに自分の意思で売買すると、場合によっては「安い時に売って、高い時に買う」になってしまうことがあります。
だったら、(理論上は)永遠に「安い時に買って、高い時に売る」ができる方が良い、しかも狙い通りの期待リターンとリスクが維持できる、となってうれしいですよね。
リバランスの計算が面倒くさい? ざっくりでいいんじゃないでしょうか。
ちなみに、上記のように手持ちの金融商品が2種類だけ、なんていうシンプルな組み合わせの人は、素晴らしいと思います。
ですが、多い人なら10種類くらい保有しているかもしれません。
そんな状態で、自分でリバランスをやろうとすると、計算が結構大変です。
これはチャンスです。
思い切って、金融商品を預貯金と全世界株式インデックス型投資信託の二種類にしてみるといいかもしれませんね。
まあ、個人の判断によりますが。
ちなみにリバランスをロボアドやラップファンドに「お任せ」すると、一般的にはコストが1~3%かかります。
一例として、資産が100なら1~3引かれて(30年だと30~90引かれる)しまいます。
これって、運用成果にかかわらず「相手が儲かって自分が(コスト分)損する」だけですね。
自分でやればずっと安く済みますので、リバランスは自分でやった方がいいかな、と思います。
リバランスの正解は、ない、一年に一回や、5年に一回、いやいや、やっぱりほったらかしでも大丈夫かもしれません
リバランスは、書籍などでは、基本的に半年または1年に一回見直すことが多いです。
でも、実は「決定的な正解の頻度!」っていうものがありません。
経済情勢次第で成果が変わります。
1年に一回が正解の時もあれば、2年に一回が正解、または5年で一回が正解の年もあるでしょう。
でも、それは事前には誰にも分かりませんから、自分の誕生日とか、1月とか4月とか、あらかじめ決めておいた時に行うのがベターになると思います。
また「どのくらいバランスがずれたらリバランスするか?」ですが、これも特に決まりと正解はありません。(半年に一回などの見直し時期に)5%ずれたら行う人もいれば、10%ずれるまでは行わない、という人もいます。
個人的には20%程度で良いかな、と思います。もちろん、ほとんどずれてなかった(変化がなかった)ら次の見直し時期まで何もしなくてもよいかと思います。
もっと言えば、やっぱり何もしない方がもっとたくさんの人にとって、良いかとも思います。
それくらい認知的なエラーが怖いのです。
統計的なデータを見ると、何もしない群の方が成績が良くなるのです。
リバランスの注意点
ここまでリバランスの内容と方法・頻度などを見てきました。
なかなか便利な運用方法の気がします。
やはり一つ注意点としては、ついつい自分の気持ちを入れたくなる、ということです。
自分の意思を反映したくなりがちです。ですが、すでに述べたように、プロでも売買タイミングの正解は分かりません。そして、自分の意思を入れて行うと、だんだんヘンテコなこと(高く買って安く売る)をしてしまいがちです(行動経済学では、これがノーマルの正常な反応だと言われています。人類の8割ぐらいはノーマル? ノーマルとはいわゆる普通の人のこと)。
普通の人こそ、基本通りのリバランスをする・あるいはなにもしないことが、ベターな運用成果につながるのかもしれませんね。










































