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年金受給額は昔8.3倍、未来2.3倍?
本記事では、年金について考察してみたいと思います。
本記事で言う年金とは、65歳以降などに受け取れる公的年金制度を指しています。
2019年現在では、65歳の平均的モデルの夫婦世帯では、月に21万円程度が受給できています。
そのため、月の生活費が26.5万円のモデルの世帯が30年間(つまり90歳まで)生存した場合の不足額は概算で以下の通りになります。
- 年金収入21-支出26.5=毎月5.5万円の不足
- 5.5万円の不足×12か月×30年=1980万円の不足
私たちが受け取れる年金の受給額は平均21万円は本当? ウソ?
上記のような計算では、確かにおよそ二千万円ほど老後の生活資金が足りません。
ここに二千万円問題の現実があるわけですね。
さて、ところで、上記は本当でしょうか? それとも嘘でしょうか?
自分で計算をしておいてなんですが、筆者は「いまは本当だけど将来はウソになる」、と考えています。
どういうことでしょうか。
将来の年金の受給額はいくらなの?
少し話がそれる気がするかもしれませんが、「支払った年金のお金に対して、将来どのくらい受け取れるのか?」というデータがあります。
それによりますと、次のようになっています(厚生年金の場合)。
- 1935年生まれの世代(いまの82歳程度) 払った保険料の8.3倍の年金を受給できる
- 1995年生まれの世代(いまの22歳程度) 払った保険料の2.3倍の年金に留まる
参考文献:「東大がつくった高齢社会の教科書:2004年改正時の厚生労働省年金局資料」
このように、大きな差があります。
これは何を意味するのでしょうか?
つまり、いまの65歳世帯モデルでは平均で21万円が受給できている(事実)が、いまの22歳が65歳(将来の受け取り開始年齢は70歳や75歳かもしれないですが)になるころには、21万円より低い金額になっている可能性(未確定)があるのです。
ちなみに筆者は個人的に現在価値で13万円程度になるのではないかと考えています。
その場合、必要な金額は二千万円ではなく、五千万円程度になります。
これを埋めるために利用できる、自分のためのもう一つの年金制度がイデコ・つみたてニーサではないでしょうか。
なぜ年金の受給額が減るの? いくらなんでも減りすぎじゃない?
上記のように、将来の年金受給額が減るのには大きく二つの理由が考えられます。
- 年金制度の成熟化に伴う運営上の問題。→保険料の引き上げの遅れ
- 人口増の変動→少子高齢化で、現役世代が減ることで、高齢者の受け取れる絶対的な年金額が減る(年金は仕送り方式)
このような構造的な問題があります。
そしてそれはすぐに解決することができません。
そのため、私たちは、若いうちから自分の老後のお金は自分で用意をすることにしないといけない可能性があります。
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