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国際CAPMのマーケット・ポートフォリオとは
こんにちは。
金融教育研究所の佐々木裕平です。
だいぶ広島では桜も散って、初夏の陽気になってまいりました。
さて、ノーベル経済学賞てんこ盛りの理論、現代ポートフォリオ理論の中にCAPMという理論があります。
そしてその理論ではマーケット・ポートフォリオが大事だよねー、ということになります。
資産形成で重要なのは、マーケット・ポートフォリオを理解すること?
まあ一言で言うなら、資産形成で重要なのはマーケット・ポートフォリオが大事ということ。
そしてもっと大事なのは、「なんでそーなるのっ」というのを理解することだと思います。
だって、それが分かっていないと、安い時に慌てて売って損しますから。
だいたいの投資家の損失の原因は「認知エラー」・・・なのかもしれません。
まあ、私の場合の失敗は後から後知恵バイアス的に考えればすべて「認知エラー」なのでした(笑)。
国際CAPMで重要なのは世界マーケット・ポートフォリオ!
一国という単位ではなく、世界での分散投資を考えた時、国際CAPMが重要になってきます。
で、その結論は世界マーケット・ポートフォリオが重要だよねー、ってなります。
世界マーケット・ポートフォリオってなんじゃらほい。
世界マーケット・ポートフォリオとは、「世界のすべての資産を含み、それらを時価総額に比例した投資比率で保有した時のポートフォリオ」のことです。
まあ、早い話が、「世界全体への分散投資」っちゅうことですね。
ちなみに世界マーケット・ポートフォリオは、どの国の通貨で計算しても同じです。
そのため、どの投資家にとっても共通です。
さらにそのリターンは、(為替リスクを考慮しない・ヘッジすると)各国の時価総額加重平均に等しくなります。
まあ、簡単に言うと、世界の成長のリターンと同じになりまっせ! ということですね。
国際CAPMの分離定理
現代ポートフォリオ理論の中に、トービンの分離定理というのがあります。
カンタンに言うと、投資家の投資対象はみんな同じになるはずだよねー。というものです。
違うのは比率だけ。
で、それと同じで国際CAPMでも、分離定理があります。
つまり、世界の投資家の投資対象はみんな同じになるはずだよねー。ということ。
- 自国の無リスク資産(預貯金や個人向け国債)
- 世界マーケット・ポートフォリオ(為替リスクを最適にヘッジしている)
たったこれだけの組み合わせです。
あとは個人のリスク許容度に応じ、自国の無リスク資産の比率を上げたり下げたりすればいい。
もっと簡単に言うと、投資の額を適切にするだけでいい。
地球人なら、みんなこれだけでいいよね。という理論。
わあ、カンタン(笑)。
でも、たぶん、これが真実。
それではまた。