分離定理から考えると、個人の投資はとてもシンプルになる

合理的な投資対象は、だれにとってもシンプルなモノ?

こんにちは。

金融教育研究所の佐々木裕平です。

まだまだコロナウィルスの影響がどこまで及ぶのか、予断を許さない状況です。

 

さて、金融経済学では「分離定理」という言葉があります。

何のことでしょうか。

 

それは「投資対象は「効率の良いリスク資産の組み合わせ(一種類)」+「リスクフリー資産(安全資産・預貯金や個人向け国債)」だけでいいよね!」という考え方です。

 

トービンの分離定理が有名です。

ちなみにトービン先生は1981年ノーベル経済学賞を受賞されています。

 

これを個人の投資家に当てはめると(正しいとすると)、世界中、いろんな投資家がいるけれど、ポートフォリオの組み合わせそのものは1種類だけで良いことになります。

もちろん、その中の比率は個人個人のリスク許容度に応じます。

または、資産額や考え方、働き方によっても異なるでしょう。

 

ですが、ポートフォリオの組み合わせだけは、一種類なのですね。

一例を挙げるのなら「全世界株式(時価総額比率に分散投資したもの)+自国通貨の無リスク資産」がその組み合わせになると考えられます。

あとは、個人個人の状況に応じ、リスクフリー資産(預貯金や個人向け国債)の比率を変更するだけ。ということですね。

 

うーん。シンプルです。

そして、シンプルゆえに、美しい。

 

でもこんなのは数十年前は個人ではとっても大変でした。

でもいまでは誰でもできます。

つみたてNISAやiDeCoを使っても、少しの金融知識(金融リテラシー)があれば、誰にでもできます。

そして合理的な運用すらも。

 

正解は常にシンプルなのかもしれませんね。

それではまた。

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