Contents
ランダム・ウォーカーとは、酔っ払いがふらふら歩くようなイメージ
こんにちは。
金融教育研究所の佐々木裕平です。
株式や債券、金に仮想通貨など、世の中にはじつにたくさんの投資商品があります。
もしそれらの値動きの法則性や、勝利の方程式というものがあれば、あっという間に大金持ちになれます。
一回の取引で1%の利益が確実に取れれば、ほんの数日のうちに資産額を倍にすることができるでしょう。
数年もすれば、世界有数の大富豪にすらなれるかもしれません。
市場の値動きはランダム・ウォーカーになる
ところが、世の中はそううまくは行きません。
なぜでしょうか?
それは、市場が効率的(情報が素早く織り込まれる・みんなが賢い状態)な場合、ランダムに動くからです。
つまり、法則や勝利の方程式が存在しえないのです。
これをランダム・ウォーカーと呼びます。
ランダム・ウォーカーとは、何もない原っぱを酔っ払いがふらふら歩くようなイメージです。
早い話がでたらめに動きます。
そのため、株価などをいくら分析しても、次に上がるのか、下がるのか、がわかりません。
なぜなら、すでに出ている・わかっている情報は、市場が効率的なので、すでに価格に織り込まれていると考えられるからです。
いろいろな研究機関によって、現代では、おおむねそうだろうということになっています。
株価は未来の未知のニュースで動く
株価を上下させる要因は大きく三つです。
- サプライズ
- グッドニュース
- バッドニュース
そもそも株価は、「いまのところわかっていない、これから出てくる新しい情報=前もって予測不可能な情報=サプライズ」によって、上下します。
そのサプライズが、良いニュースであれば、株価は上昇します。
サプライズが、悪いニュースであれば、株価は下落します。
未来のニュースはグッドかバッドか、わからないし、法則性がない
そしてニュースというのは、法則性がありません。
どこでどんな事件や良いことが起こるのか、誰も知らないのです。
知っている情報はサプライズにはならず、すでに織り込まれているので、(これからの)株価の上下に影響を与えませんから、知っている情報では未来を予測できません。
そのため、サプライズ・グッドニュース・バッドニュース、いずれであっても、予測ができないのです。
ですから、株価というのはランダム・ウォーカーなのです。
サプライズ・グッドニュース・バッドニュースがランダムに発生するからこそ、すべての金融商品はランダム・ウォーカーなのです。
実に面白いものです。
それではまた。