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新ニーサはどう違う? わかりやすく解説
こんにちは。
金融教育研究所の佐々木裕平です。
「貯蓄から投資へ・貯蓄から資産形成へ」と旗を振っています。
金融関係以外の方はこのスローガンも、あまり目にする機会がないと思いますが(涙)。
個人個人で見れば、早い人はすでに始めている、または検討していることと思います。
その一方で、全体としてみれば、百人中一人か二人くらいしか着手していないのも現状だと思います。
これでは少子高齢化に伴う、公的年金の減少による老後の資産形成が不十分になる人が続出すると思います。
だからこそ、ニーサ系やイデコなどの確定拠出型の資産形成の制度が重要なのですね。
ただ金融教育に及び腰な風潮のある日本では、多くの社会人・こどもが「お金の増やし方」についてほぼ習っていないのが現状でもあると思います。
もちろん昔の私もほぼ無知でした(笑)。
しかし、学べば誰にでもわかる世界でもあります。
さて、世の中には現在、三つのニーサがあります。
- ジュニアニーサ
- 一般ニーサ
- つみたてニーサ
これらの三つのNISA制度に対して、2020年度の税制改正では、大きな変更点が出てきました。
まず、こどものためのジュニアニーサです。
これは残念ながら、2023年12月31日でその制度が終了となることになりました。
個人的に非常に悔しいです(涙)。
せっかく子供の時から、金融教育に慣れ親しめる制度ができたばかりなのに。
廃止理由としては、「利用実績が乏しい」という点が挙げられるようです。
筆者が個人的に軽く調べたところでは(間違っているかもしれませんが)、およそ千人に一人の割合でしか利用していない、様子です。
背景には金融教育の浸透が、ほとんどできていない。という点があるのかもしれません。
時代を先取りしすぎたのかもしれません。
(金融教育をしていると、いつも思います(笑))
新ニーサとは?
次に、一般NISAは、引き続き続行されますが、名称が終了する可能性があります。
つまり「一般ニーサ→新ニーサ」という形になるようです。
もちろん新ニーサというのは、仮の名称です。正式名称はこれから決まると思います。
中身も少し変わるようです。
わかりやすい新ニーサの特徴
大きな変更点は以下のような形です。
いまの一般ニーサ | 新ニーサ | |
非課税期間 | 5年 | 5年 |
投資可能期間 | 2023年まで | 2024年から2028年まで
(たぶん延長されると思います) |
投資上限金額 | 120万円 | 一階部分 20万円(つみたて)
二階部分 102万円(いまのニーサと同様) |
投資可能商品 | 上場株式・投資信託など | たぶん上場株式・投資信託(つみたてニーサのも買える) |
このような感じです。
……わかりにくい! (笑)です。
たぶんですが、将来的(十年後くらい?)には、一般ニーサ・つみたてニーサは一本化されます。たぶん。
今回は、そのための慣らし運転期間、という意味合いもあるのかもしれません。
(たぶんですが、金融庁さんとしては、さっさと一本化したいのですが、税金がゼロになる制度なので法律そのものを変えないといけないので時間がすごくかかるのだと思います。国民のための資産形成制度のとっくに正解は出ている、わかっている! しかし、動けない! のだと思います)
どういうことでしょうか。
ご覧の通り、新ニーサはつみたてニーサの機能を一部(つみたてニーサの40万円の半額の20万円分)持っています。
未来のニーサの勝手な予想
で、私の予想としては、近い将来に、この20万円部分が40万円になって、つみたてニーサと新ニーサがドッキングします。
子供向けアニメのロボットの合体のように、
新ニーサ 「みんなの資産形成が危ない! みんないくぞ! いまこそ合体だ!」
つみたてニーサ・一般ニーサ 「「おう!!」」
「合体! 完成! グレートニーサ!(仮)」
「説明しよう! グレートニーサとは、一般ニーサと新ニーサとつみたてニーサの良いとこどりの資産形成の制度だ!
一階部分は年間40万円までつみたてできるぞ! その40万円までつみたてできた人だけ、さらに80万円分非課税で投資できるぞ! 非課税期間は一階20年間! 二階は5年間! 税制上こうなっちゃって、わかりにくさが残ってごめんね!」
という風になると思います。予想です(笑)。
昭和のロボットアニメくらいしか知らないので古い表現であることをお詫びします。
金融庁さん、どうでしょうか。当たっているでしょうか。
まあいずれにせよ、ニーサ系は個人の資産形成において素晴らしい仕組みです。
特につみたてニーサは素晴らしいです(特にその理念と金融商品の選定要件が)。
個人の資産形成のみならず、社会全体の金融リテラシーを向上させることに偉大な、グレートな意味を持っていると思います。
すべての人が、金融庁さんのニーサの本当の意味に気がつきますように。
微力ではございますが、弊所と私、佐々木裕平も金融教育の普及・啓蒙に尽力してまいります。