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期待リターンは人の意思決定 だがリスクは運命? 独り言
こんにちは。
金融教育研究所の佐々木裕平です。
ゲーム理論というものがあります。
1944年 ジョン・フォイ・ノイマン博士が確率したそうです。
ちなみに博士は超のつく天才数学者だそうで、
- 量子力学発見の契機
- 原子爆弾・水素爆弾
- デジタル・コンピューター開発
- 八桁×八桁の暗算ができる
- ゲーム理論
- モンテカルロ法
- などなど、そのほかに、数学の理論多数
という、歴史を作った人物であるようです。
人の意思決定に数学ではなく、ニンゲンの意思を導入した考え方がゲーム理論?
その中でも資産形成・運用に関連性が特に強いのではないかと私が勝手に感じているのが、ゲーム理論です。
ちなみに私はゲーム理論に関しては専門性がないので、間違いが多々あるであろうことをご了承ください。
あくまでもこのブログは独り言です。
それまでの従来の意思決定においては、数式で求めることが基本でした。
例えば、株式市場に株式を上場したら、その理論価格は、企業の決算書などから、数式で決まります。
しかし、現実のニンゲンには、意思があり、それぞれの利害関係が異なります。
- Aさん 高く売りたい
- Bさん 安く買いたい
少なくとも、一つの株式に対して、二つ以上の意思が同時に存在するのではないでしょうか。
そのため、必ずしも数式で表されるものではなく、それぞれのニンゲンのお互いの効用が最大限になるように、現実の理論株価も決定されるのではないでしょうか。
一例:メルカリでの腕時計の売買
例えばメルカリでの腕時計の売買ではどうなるでしょうか。
数式があれば、腕時計の価格は使用年数やブランドなどではじき出されるでしょう。
しかし、買う人と売る人の思惑は異なります。
- Aさん できるだけ高く売りたい
- Bさん できるだけ安く買いたい
そのため、売値は両者の効用が最大限になるところで決着すべきです。
また、現実にもそうなるのではないでしょうか。
資産形成・運用のリスクは運命次第だが、期待リターンは人の意思決定によるもの?
ひるがえって、資産形成・運用について思いを馳せます。
一年後の世界株価は値動きがランダム・ウォーカーです。
リスクの幅内でおそらく、どこかに着地するでしょう。
標準偏差内に落ち着くと思われます。
これは、まさに神のみぞ知る世界です。だって、一年後にどんなニュースが出ているのか、事前に分かりませんから。また、すでに予想がついているものは、すでに株価に織り込まれていると考えられています。
リスク(標準偏差)は、運命といえるかもしれません。
では、期待リターンは? 運命でしょうか?
リスクは運命の領分? 期待リターンは人の意思決定の領分?
私なりの解釈のゲーム理論から考えますと、運命ではないと思います。
売り手と買い手が、「このリスクなら、このくらいのリターンを期待したい」と意思決定をして、割り引いたもの、それが期待リターンではないでしょうか。
つまり、期待リターン=投資家の要求リターンなのですね。
そのため、リスク、値動き、リターンはどこまで行っても、不確実です。運命次第です。
しかし、期待リターンだけは、人の意思決定が作り上げるものなのかもしれません。
まあ、仮にそうだとしても、特に儲かる法則などはなく、期待リターンはあくまでも期待リターン。その期待リターンを中心として、同じ幅でプラスとマイナスにリターンが散らばるのがリスク、という点は、何も変わらないわけですが。
つまり、結局、値動きは運命次第(サプライズのニュース次第)。
でも期待リターンは、ニンゲンの意思が決めたもの、という程度なのかもしれません。
それではまた。