こんにちは。
金融教育研究所の佐々木裕平です。
世界ではコロナウィルスに対する警戒色が濃くなってきています。
と同時に、大きく世界の株価が下落しています。
「当り前だろう」
とは思うのですが、それではなぜ、コロナウィルスが蔓延すると、世界の株価が下落するのでしょうか。
それは、理論上の適正株価が未来の利益を割り引いた物(だと考えられる)だからです。
どういうことでしょうか。
そもそも株式とは企業が広くお金を集める集金システムです。
一人のお金では大規模な工場を建てたり、営業をすることができません。
でも株式を発行して、大勢の人から少しずつお金を集めれば、大きな力が生まれます。
この集金システムは株式だけではありません。
債券・融資・募金・税金・企業活動・近所の八百屋さんの収入など、多くの場所で使われています。
この星では、広くお金を集めることが大事、だということですね。
その集金システムの一つである株式ですが、理論上の適正株価というものがあります。
ざっくり言うと、未来の企業の価値を割り引いた、未来の価値よりちょっと安い価格が、適正株価、ということです。
そのため、コロナウィルスが世界的に蔓延しますと、次のようなことが起こります。
- 人々が外に出なくなる。
- 企業活動が停滞する。
- モノが売れなくなる。
- 工場が閉鎖されたり、職場がお休みになる。
- みんなのお給料が下がる。特に時給で働く人が大きく下がる。
- 収入が減るので、社会全体の売り上げが減る。
- 世界中の企業の業績が下がる。
- 企業の未来の価値が下がる。
- いま(今日)の世界中の株価が下がる。
という流れです。もちろん上記は一例です。
このように人々の生活と経済活動、そして株価は密接に結びついているのですね。
昔風に言うと、風が吹けば桶屋が儲かる。というところでしょうか。
- 強い風が吹くと砂埃が舞う。
- 地面が乾き、土の表面にいるウイルスや細菌、埃などが空中に舞い上がる。
- 風が強いから目に入る。眼病にかかる人が出てくる。
- (昔は医療体制が整っていないので)目が悪くなる。
- 目が悪くなると、以前の仕事ができない。通常の仕事ができなくとも、三味線は習えば弾ける。
- 三味線で演奏して、お金を稼ぐことができる。
- 三味線の需要が高まり、三味線が良く売れる。
- 供給サイドである三味線屋さんは現在料が不足する。当時は猫の革が現在料だったらしい(涙)。
- 大量に猫を捕獲しなければいけない。猫を捕獲するのに桶がいる。
- 結果として、桶の需要が高まり、桶の供給が増える。桶が売れる。
- つまり、風が吹けば桶屋が儲かる、となる。
お後がよろしいようで。
それではまた。チャンチャカチャン♪