こんにちは。
金融教育研究所の佐々木裕平です。
筆者は論文を読むことと読書を日課(趣味)にしています。
さて、先日
という先生の論文を読みました。
大学生を対象とした研究で、金融教育の有効性についてとても詳しく書いてあります。
大変に面白いので、ぜひご興味のある方はお読みください。
Contents
こどもの金融リテラシー(お金の知識・教養)を高めるモノの正体は?
さて私なりの特に驚いた点は以下のようなものでした。
- 金融に興味のない人は金融リテラシー(お金の知識・教養)も低い
- 大学で金融の講義を聞いたものは金融知識が高い
- 女性の金融知識が男性よりも有意に低い(社会人だけではなく、学生時代からこの差が表れていることに驚きです)
- 大学の成績が良い人ほど、金融知識の水準も高い
- 世帯所得(親の収入金額)を知っている大学生は金融知識が有意に高い
- 家庭でお金の話をする家庭のこどもは金融知識が高い
- 一方で両親が金融業関係でもこどもの金融知識は高くない
- 両親が大卒でもこどもの金融知識は高くない
大学で金融を学んだり、成績が良いというのは、誰でも簡単にできるものではありません。
一方で金融に興味がない人がほとんどだとも思います。
また、研究では、両親の金融知識や両親の学歴は関係がありませんでした。
仮説:家でお金の話をする家族は、学歴・職業・所得に関係なくお金に強い子供になる?
その一方で、おうちでお金の話をする家庭のこどもは、金融知識が高いことも明らかになりました。
これは誰でもできます。
ポイントは次の二つ
- 親の所得をこどもに伝える
- 家でお金の話をオープンにする
これなら
- 専門知識がなくても、
- 親の職業・学歴に無関係で、
- こどもの学力や興味にも無関係で
こどもの金融リテラシーをポンっと上げることができます。
「将来、こどもにお金のことで困ってほしくない!」という方がおられたら(というか、そう思わない親はいないかもしれませんが)
ぜひ、
- 親の所得をこどもに伝える
- 家でお金の話をオープンにする
ということを、今日からやってみてはいかがでしょうか。
それではまた。