経済学:効用最大化行動ってなーに?

こんにちは。

金融教育研究所の佐々木裕平です。

先日、とある論文を読んでいると効用最大化行動という言葉が出てきました。

効用最大化行動とはどのような意味なのでしょうか。

効用最大化行動とは、将来の効用の割引現在価値の合計を最大化すること

効用最大化行動とは? 

という問いに対しては、上記の小見出しのように、

  • 将来の効用の割引現在価値の合計を最大化すること

といえるようなのですが、これだとさっぱりピンときません。

正確ではありませんが、ちょっと別の言葉で言い換えてみましょう。

効用最大化行動とは、将来のハッピーレベルを一番大きくすること

雑に言い換えると、上記の小見出しのように言えるのかもしれません。

どういうことでしょうか。

例えば、ここに勉強が大嫌いな小学生、嫌太(ケンタ)くんがいるとします。

嫌太君は、幸せになることが大好きです。

そして嫌太君は「幸せを最大限にすることこそが人生のテーマである」と思っているとします。

次のうち、どっちが嫌太君の幸福度をより大きくする行為でしょうか?

  1. いまからお菓子を食べながらゲームをする
  2. いまから大っ嫌いな勉強をする

未来の幸せの割引現在価値を最大化する方が幸せになれるかもしれない

仮に明日、地球が消滅するのであれば、

  1. いまからお菓子を食べながらゲームをする

方が嫌太君の幸福度は高いかもしれません。

でも、小学生の嫌太君には将来があります。

  1. いまから大っ嫌いな勉強をする

方を選択すると、いまはそんなに楽しくないかもしれませんが、将来的に、自分のやりたい仕事を、高いお給料で行えるかもしれません。

もちろんそれが嫌太君にとって幸福度の高い行動かどうかはわかりません。

でもここでは解説のために、「勉強ものすごいしっかりすると、将来すっごいいいことがたくさんある世界」であると仮定します

その世界では、

  1. いまから大っ嫌いな勉強をする

を選択したほうが、いまお菓子を食べ・ゲームをするよりも、ずっと大きく・長い楽しみを得られるのかもしれません。

ちなみに割引現在価値とは、未来の大きなお金などをいま安く買える、という意味合い

割引現在価値とは、経済学の用語ですが、どういう意味でしょうか。

それは、将来の大きな価値は、今現在なら、割り引いて考える、という意味合いです。

例えば、嫌太君が勉強して将来、大学の先生になるとします。

そうすると、大変に年収が高い(とここではします)。

でも、いまの投資額は「参考書やノート代」程度で済みます。

つまり、いま小学生の嫌太君が一生懸命勉強をすることは、少しの投資額で、将来の大きなお金を買っている、のと似たような効果なのです。

この割引現在価値がある・ないが、資産運用では「投資orそうじゃない(投機)か」どうかを分けるポイントの一つではないかと思います。

経済学では効用を最大化することが重要だが、割引現在価値から考えると、いまの将来の効用を最大化する行為をした方がずっと良いのかもしれない

他の人の頭の中はわかりませんが、多くの平均的な人は「幸せになりたい(少なくとも不幸になりたいとは思っていない)」と思うのでないかと思います。

そうすると、いまの効用(幸福度)を高める行動をとりがちです。

ビールを飲んだり、遊んだり・・・・。

でも、それは実は長期的に見ると、将来得られる大きな効用(幸福度)を失い、かえって損をしているのかもしれません。

とはいえ、人には現在性バイアス(今が一番大事なんです効果)があるので、いまを優先しがちですが。

ちなみに経済学上では、人は「スーパーマン(合理的経済人)(スパコンをしのぐ計算能力・情報収集力を持っている)」なので、

誰でも効用最大化行動を自然にとれる(つまり、さっきの世界では小学生は全員猛勉強する?)ことになっています。

でも、現実の私たちは効用最大化行動を無視して、ついついビールを飲んで、本を読まずにネットで遊んでしまうのかもしれません。

こうして将来の効用を高めずに、いま飲みすぎて、ほっぺたを紅葉した葉っぱのように赤くして、いまの気持ちを高揚させてしまうのかもしれません(汗)。

でも、それもその人にとっては、幸せなのかもしれません。

経済学と幸せはとても奥深い問題だと思います。

それではまた。

 

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