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教育資金を考える
金育研究所は、金融リテラシーの普及・啓もうに努めています。
本記事は、お金の知識教育(金育)の一環として記すものです。
教育資金はいくら必要?
教育資金は、多額になるために
できるだけ早いうちから資金を形成するのが大切です。
もっとも、進学や働き方が多様化しているので、
進路も多岐にわたり、
シミュレーションも多岐にわたると思います。
公立の場合の一般的な費用 一例
以下に一般的な費用を計上してみます。
すべて公立です。
参考文献 文部科学省 28年版
子供の学習費調査より
- 幼稚園・・・60万円前後
- 小学校・・・200万円前後
- 中学校・・・130万円前後
- 高校・・・120万円前後
- 大学・・・500万円前後
合計すると、
一人当たりの教育資金は、
- すべて公立で・・・1000万円前後
かかる計算です。
二人お子さんがいる家庭では、
2000万円が必要
な計算です。
単純に20年で割ることに、あまり意味はありませんが、
直感的に考えると、毎年100万円を準備していないと
追いつかない計算です。
月割にすると、毎月およそ8万円です。
教育資金の形成方法
上記のように、多額の教育資金が必要になる可能性が
ありますので、資金計画は早いにこしたことはありません。
代表的なものに次のようなものがあります。
- こども保険
- 学資保険
- 教育つみたて貯金など
こども保険とは
ここでは、一般的な こども保険について述べます。
こども保険は、子供の教育資金の準備のための保険です。
貯蓄性があります。
入学の年などに、祝い金として受け取れるものがあります。
また、万一、親などが死亡した場合は、
以降の保険料は免除され、その後の生存給付金が支払われます。
投資で増やせばいいじゃない?
資産形成の方法として、
投資がありますが、
教育資金と投資は、相性が良くありません。
確かに、投資により資産形成することを
金融庁も推奨しています。
(※2018年の金融庁のスローガンは
貯蓄から資産形成へ です。
その前は 貯蓄から投資へ でした。)
しかし、教育資金は投資で形成してはいけない
経済状況の人が多いのが実際ではないでしょうか。
それは、教育資金の必要な
- 期間と金額
が、きっちりと分かっているからです。
本来、投資は、老後のような、長期的な資産形成に比較的向いています。
そして、ほぼ必ず大きく損をする年が存在することも
歴史が証明しています。
(当たり前ですが、いつ損をするのか、事前に分かりません)
ということは、
入学の年に、
- 株価などが大暴落したり、
- 為替が大きく円高
になっていたりして、
- 株式投資
- 債券投資
- 外貨預金・外貨保険など
は大ダメージを受けてしまう可能性があるのです。
そのため、時期と金額があらかじめ
近未来に決まっている場合は、
そして、資金に余裕がない人ほど、
投資で教育資金を用意すると、
思わぬしっぺ返しを受けるかもしれません。
教育ローンと奨学金
教育資金が準備できず、
カバーできない場合は、
教育ローンの利用を検討する場合もあります。
- 国の教育ローン
- 日本学生支援機構の奨学金
などが挙げられます。
元本保証で運用する
現在のような、マイナス金利政策の下での
預貯金は、ほとんど増えません。
そこで、現時点での有用な
元本保証の金融商品としては、
- 個人向け変動国債10年
が挙げられるでしょう。
ついつい運用で増やそうとすると、
- 外貨預金や、
- 利回りの高い投資信託
などを選びがちですが、
これらは元本割れの性質があります。
必要な額と時期が分かっている
教育資金などは、国債に回すなどが有利でしょう。
(やはりマイナス金利政策の影響で大きくは増えませんが)
そして、それとは別で、
ご自分の老後のための資産運用を
併用することもお忘れなく。
ポリシー
金育研究所は設立以来、
金融商品・保険商品の販売・勧誘・斡旋はしていません。
常に中立・公正な立場から、
合理的な金融リテラシーの普及・啓もうを行っています。
お金と投資の知識教育(金育)は、およそすべての人にとって
必要なものですが、
残念ながら、現在の義務教育のカリキュラムには入っていません。
多くの方が、勘違いをして、損な行動をしているのが現状です。
合理的な金融リテラシーが普及すれば、
結果として、社会が少し明るくなるのではないか? と考え、
行動しています。
小さな事務所ですが
これからもコツコツと
金融リテラシーの普及・啓もうに努めてまいります。
どうぞよろしくお願いいたします。
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