投資で重要なことの一つに、
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分散投資
があります。
これは、有名な格言で「卵を一つのカゴに盛るな」という言葉に良くあらわされています。
つまり、卵を全て一つのカゴに盛ってしまうと、カゴを落とした場合に、すべてのたまごが割れてしまうから、できるだけ分けようね。というお話です。
この分散投資ですが、よく誤解されています。
よくある誤解の一つに、
「投資対象を分散すればいいでしょう」
という思い込みがありますが、
これでは不十分です。
より正確には、
投資対象以外に、
投資時期・投資資金を分散
することが大切です。
そして、投資対象にも注意が必要です。
投資対象を分散する際には、
必ず「相関係数」を意識しなければいけません。
相関係数とは何か?
それは、簡単に言うと
「値動きの方向性」
のことです。
そして、できるだけ
相関係数が違う金融商品の組み合わせをすること
が分散投資においては重要です。
例を挙げましょう。
たとえば、投資資金100万円のAさんが、50万円ずつ、トヨタ自動車と日産自動車の株を買ったとします。
Aさんとしては「投資対象を分けた」と思っているかもしれませんが、この場合は、ほとんど分散ができていません。
なぜか?
それは、同じ国内自動車メーカーだからです。つまり、相関係数がほとんど同じなのです。
たとえばこんな点が同じです。
・顧客層が同じ
・同じ輸出企業だから、為替の影響が同じように出る
ほかにも共通点がたくさんありますが、カンタンに言うと、同じような値動きをしてしまいやすいのです。
これでは分散投資とは言えません。
他にもAさんはこんな点で分散投資ができていません。
・投資対象が2つしか分けられていない
・購入時期が分けられていない
・購入資金が分けられていない
このままでは、かなりのハイリスク・ハイリターンの状況です。
もちろん、上手く行けば、一気に大きな利益を手にすることも考えられますが、その逆もあり得ます。つまり、着実な資産形成には向いていない運用の一面が大きいのです。
資金が100万円程度の場合は、1万円程度から購入できる投資信託やETFを使って、投資対象・時期・金額を分散するのが適切でしょう。
また、投資対象も、国内企業だけに狭めずに、もう少し広い視野を持ってみるのも良いでしょう。
皆様のお役に立てれば幸いです。