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未曾有の金融緩和による、コロナバブルの出現?
こんにちは。
金融教育研究所の佐々木裕平です。
2020年6月8日時点で、NYと東京の株価指数は、今年2月の最高値を更新したようです。
なぜなのでしょうか?
なぜ、私がなぜなのか、と思うかと言うと、早すぎるからです。株価が戻るのが。
早すぎる株価の回復
米国の株価はそもそも2月時点で史上最高値を更新していました。
つまり、世界の株式時価総額は、コロナショックの前で、すでに過去最高の記録を更新していました。
それがコロナショックによって、3割程度下落しました。これが3月21日ごろ。
ここまではいいのです。
株価は経済の動きを反映しているもののはずだからです。
しかし本日では、2月の最高値を更新しています。
なぜ?
相変わらず、世界ではコロナウィルスの影響により、患者は増加の一途。経済活動は本格的な再開はされず、飛行機は飛ばず、多国間の移動すらできません。
つまり、経済活動は停滞しているまま。
企業の業績も著しい低下を見せています。
企業の業績=株価なので、本来は、相変わらずの株価の低迷、というシナリオのはず。
それなのに、なぜ株高になっているのか?
低金利と超大型金融緩和の登場によって、世界にお金があふれている
理由の一つとして考えられるのが、超のつく大規模金融緩和による、カネ余りではないでしょうか。
今回のコロナショックにより、何もしなければ多数の企業の経営状況が悪化し、連鎖倒産、金融破たん、という前回のリーマンショックのような状況が予想されました。
しかし人類は前回のショックから対策を得ていました。
企業や金融機関が倒産しないように、各国は大規模な金融緩和や雇用政策を打ち出しました。
その結果、世界的に、特に先進国を中心にお金が余っている、あふれている状況になってしまっていると思われます。
余っているお金は株式市場へと流れ込んだのではないでしょうか。
私個人としては、今後、より一層流れ込む気がします。
株は買う人が多ければ、価格が上がります。
本来は企業の業績を反映するべきものですが、あまりにも、明らかな割安状態で置かれている株式は、お買い得であるわけです。
コロナバブルの始まり
こうして、余ったお金により、世界の株価は、コロナショック真っただ中にも関わらず、企業の業績が回復していないのにも関わらず、国によっては株価が最高値を更新してしまいました。
おそらくこれはバブルです。たぶん。
数か月後か、数年後か、わかりませんが、コロナバブルとでも呼ばれるかもしれません。
このままコロナウィルスの影響が収束し、企業の業績が元の水準にまで回復すれば、さらなるバブルを形成するのではないでしょうか。
そして、それがいつかはじけ、本来の適正な株価へと再び戻るのかもしれません。
ここには、人類の強さと、不思議さが垣間見えているのかもしれません。
それではまた。