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退職金の税金は? 確定申告する?
本記事は、お金の知識教育(金育)の一環として、記すものです。
税理士資格などを持たないファイナンシャルプランナーが
個別具体的(個別での具体的な相談)な税金の相談を受ける・することは禁じられています。
税金に関する具体的な相談は、税の専門家へ行きましょう。
退職金はいつもらえる?
一般的に、労働契約の終了となる、定年時が
退職金の支給タイミングです。
すなわち、その後再雇用されるとしても、
退職時にもらえるお金のことを退職金というのですね。
一般的には1000万円~2000万円程度のようです。
退職金に税金はかかる?
かかります。
ただ、各種所得控除が効く場合がありますので
実質的にはかからないケースもあります。
順を追って見てみましょう。
退職金に確定申告は必要か?
まとめて退職金をもらう場合(退職一時金)、
職場で「退職所得の受給に関する申告書」を提出すれば
(普通、経理の人が用意してくれると思いますが)
源泉徴収が行われ、
通常課税関係の処理は完了します。
つまり、この場合は、確定申告は必要はありません。
仮に前述の申告書を提出しない場合は、
一時金の20%が源泉徴収され、
自分で確定申告することになります。
退職金の受け取り方法は?
会社によって異なります。
- 一時金(まとめて受け取る)
- 年金(分割で受け取る)
大きく分けて、上記の2種類がありますが、
- 一時金しかない会社
- 確定給付企業年金に移行し、一時金・年金を一定比率で選択できる会社
- 退職金の一部を確定拠出型年金に移行する会社
- 中小企業退職金共済などを利用している会社
など、様々です。
会社によって、異なるのですね。
退職金の一時金の税金について
退職金を一時金で受け取る場合、
- 退職所得
という所得になります。
退職金は、特別な所得なのですね。
この場合、退職金にかかる税金は、
- 大幅な特別控除を行う
- さらに2分の1の額を課税対象にする
結果として、かなりの税金の軽減が行われるのが一般的なようです。
もう少し、具体的に見てみましょう。
一例:2000万円を一時金でもらったら?
勤続35年のAさんが退職金を2000万円もらった場合、
次のようになります。
参照:キンザイファイナンシャルプランナンバー396
①退職所得控除
800万円+70万円×(35年―20年)=1850万円
②課税対象となる退職所得
(2000万円―1850万円)×2分の1=75万円
③税額
所得税:(75万円×5%)×1.021≒3万8287円
住民税:75万円×10%=7万5千円
合計税額=11万3287円
ただ、上記の例は、勤続35年で退職一時金2000万円の例です。
勤続年数や金額により、異なります。
そのため、上記の例よりも
- 勤続年数が短い
- 退職金額が多い
場合は、税額は増えます。
ちなみに、退職所得控除の範囲内の場合、
税金はかかりません。
退職金を年金形式で受け取る場合の税金について
※年金を受けとる各年の状況で異なります。
一例
- 再雇用中かどうか?
- 公的年金を受け取っているか?
- 再雇用の給与水準はどうか?
などにより、異なるのですね。
結局、年金形式と一時金では、
人によって、ベストとなる受け取り方が変わります。
(税金面だけでなく、本人のライフスタイルにもよる)
どちらがお得になるかを調べるにはは、税理士さんなどに
相談されることをお勧めします。
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金育研究所は設立以来、
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常に中立・公正な立場から、
合理的な金融リテラシーの普及・啓もうを行っています。
お金と投資の知識教育(金育)は、およそすべての人にとって
必要なものですが、
残念ながら、現在の義務教育のカリキュラムには入っていません。
しかし、知らないと困るのは生活者自身です。
実際に個別相談業務を行っていますと、
多くの方が、投資に対して
- 困った勘違い
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いつも行動しています。
小さな事務所ですので、
大したことはできませんが、
これからもコツコツと金融リテラシーの普及・啓もうに努めてまいります。
どうぞよろしくお願いいたします。