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行動経済学的な損失を抱えた時にやりがちな行動とは
こんにちは。
広島のファイナンシャルプランナー、金融教育研究所の佐々木裕平です。
今回は行動経済学について少し触れます。
行動経済学とは経済学プラス心理学?
行動経済学とは、従来の経済学に心理学の要素を足したような学問です。
というのは、非常に乱暴な解説であり、本当の行動経済学の姿とは異なりますが、私のつたない表現ではこれくらしかポンと出てきません。
たとえば従来の伝統的な経済学では、人は利得・損失どちらにおいても、金額が同じであれば、常に合理的に行動をするはずだと考えられています。
例えば(例えばばかりですみません(汗))、同じ100万円であれば、利得・損失でも同じように考えるはずです。
従来の経済学では。
合理的経済人ですね。
理論上のヒトと現実の人間は異なる?
しかし現実のニンゲンは利得と損失に対して同じようには、考えられません。
一般的には。
ざっくり言うと、利得よりも損失の方が、嫌なのですね。
損失の方が重く感じてしまいます。
私たちは損失においては、よりリスク追求的になる
これは私たち、現実のニンゲンが、損がイヤだからです。
大げさに言うと、「命が惜しい」。
例えば(こればっかり(笑))、崖に生えた木に果実が一個成っています。
でも多くの人はその果実(利得)を取りません。(確実性)
だってもしも木から落ちてしまえば、命がありませんから。
人間、いや生物であれば、だいたいは「(確実に)命大事に!」で考え、動きます。
その一方で、「どっちを選んでも損する場面」では、人はより一層リスク追求的になることが知られています。
別の言い方をすると、ギャンブル性を求める、ということですね。
例えば、あなたの目の前にお腹を空かした、ライオンがいるとします。後ろは崖です。
何もしないと死にます。
どうしますか?
- あきらめ、確実な死を甘んじて受け入れる(確実性)
- 一か八かで崖に飛び降りる(ギャンブル愛好的)
- 一か八かでライオンと戦う、またはスキを見つけて逃げる(ギャンブル愛好的)
誰だって、確実性の高い1は選ばないでしょう。たぶん。
リスク追求的・ギャンブル的な選択肢であっても、どちらを選んでも損失なら、イチかバチかの選択肢を選ぶでしょう。たぶん。
このように、人は悪い選択肢の場合、ギャンブル愛好的になります。
これが資産形成・運用の場合、悪い状況の時に、より悪い選択肢を選びやすい理由の一つだと私は考えています。
そのため、はたから見るとヘンテコなこと(高く買って、安く売り、大損する)をしがちです。
しかし、このヘンテコな性質のおかげで、これまでの人類は、獣と戦い、未知の荒野を切り開き、疫病と戦い、歴史を作ってきました(カッコいい(笑))。
この一見してヘンテコなギャンブル愛好的になる性質こそが、ヒトを人間足らしめ、どんな悪い状況でも明るく生きる力強さを生み出してくれる力の源なのかもしれません。
なんの話か分からなくなりました(笑)。
でもここにも合理的な資産形成に必要な考え方が隠されているのかもしれません。
それではまた。