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ファンダメンタルズ分析で各種の指標を見ても、ズレがあるので現実にはやればやるほどうまく行かない?
ファンダメンタルズ分析という株式投資の分析方法があります。
これをやると儲かるのでしょうか?
こんにちは。
金融教育研究所の佐々木裕平です。
今回は、ファンダメンタルズ分析と経済指標について見てみましょう。
ファンダメンタルズ分析とは
ファンダメンタルというのは、基礎などを意味します。
それを複数形にしたのが、ファンダメンタルズです。
投資においては、一般的にファンダメンタルズ分析というのは、経済の基礎的条件を意味することが多いようです。
一例として、各種の経済指標をもとに、現状の株価の分析を行い、株式を売買することが挙げられます。
ファンダメンタルズ分析でどうやったら儲かるの?
ファンダメンタルズ分析で儲ける理論上の方法は次のようなものです。
- 割安な株式を見つける
- それを買う
- 分析があっていれば、やがて理論株価に近づいていく(この場合は値上がりする)
- 結果として安く買って高く売れるので儲かる
という流れです。
ファンダメンタルズ分析をすることで、現状での理論株価がわかる(かもしれない)のですね。
だから割安な銘柄を見つけることで、それを先に買って、儲けることができる(かもしれない)という作戦です。
反対に、割高な銘柄を先に見つけて、値下がりする前に売ることもできる(かもしれない)。
ファンダメンタルズ分析と経済指標はずれているから、頑張っても結局当たらない?
ファンダメンタルズ分析の一つに、各種の経済指標を分析して将来の株価の動きを予測する、というものがあります。
流れはこんな感じ
- 経済指標を発表と同時に分析する
- 今後株価が上がりそうなら買う
- その後上がったら売ることで儲かる
一見すると完璧な流れです。
しかし見落としがちですが、経済指標と株価の値動きは一致していません。
相関性が高くないのですね。
当たり前といえば当たり前ですが、見落としがちな点です。
ズレている、という表現も当たります。
一生懸命に分析したファンダメンタルズ分析の結果が、正しくてもズレているとすると、どんなことが起こるでしょうか。
- いまから上がる、と思ったら、もう上がった後だった。
- いまから下がる、と思ったら、もう下がった後だった。
- いまから上がる、と思ったら、下がった。
- いまから下がる、と思ったら、上がった。
ちぐはぐな動きになります。
早い話が、ファンダメンタルズ分析を頑張れば頑張るほどに、損をしてしまうことがあります。
経済指標を発表後にゆっくりと分析していても、もう間に合わない
またファンダメンタル分析は機関投資家(プロ)がやってて当たり前、の情報です。
すなわち主要な経済指標においては発表と同時に瞬時に分析が終わり、瞬時に株価に反映されている、と考えるのが2020年の投資状況だと思われます。
または想定されている状態はすでに株価に事前に織り込まれている。
たとえば私が経済指標の発表を受けて、一生懸命に分析して、答えを出したとしても、それはもう株価に織り込まれた後、というのが現在の状況に近い、と思われます。
そのため、個人が経済指標を分析して短期的に売買をしても、偶然儲かったり、偶然損したりする、という状況に近いと思われます。
ファンダメンタルズ分析は基本的な分析方法で、有効であるがゆえに、世界中のプロが行っており、それゆえに市場は効率的市場仮説に近い存在になるのかもしれません。
その結果として、おなじみのランダムウオーク世界になるのかもしれませんね。
それではまた。