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会社員の賃金は55・60・65歳と、大きく下がっていくので、生活水準をあらかじめコントロールしておこう
こんにちは。
金融教育研究所の佐々木裕平です。
私は自営業者なので会社員ではありません。
会社員ですと、公的年金が二階建てであり、老後の公的年金が自営業者よりも手厚いのが強みです。
反面、私のような自営業者は、何も資産形成をしていないと、公的年金は(現時点でも)満額で7万円程度しか受け取れません。将来にはもう少し減っている可能性があります。自営業者の場合は、資産形成がさらに重要です。
その一方で、統計上、会社員の場合は55歳・60歳時、そして定年や再雇用時にお給料が下がっていく、という隠れた(気が付きにくい)特徴があります。
※ちなみに自営業者の場合は、定年はありませんし(自分が辞めたいときが退職するとき)働こうと思えば、いつまでも働けます。自営業者の場合は、仕事を選べば、自分が楽しいと思う仕事だけをすることができます(それで儲かるかどうかは置いといて)。
資産効果とはお金が増えた分だけ生活水準を上げてしまうこと
一般的に会社員の場合、統計上、お給料は55歳まで右肩上がりに増えていきます。
ここで資産効果が発生します。
資産効果とは、ざっくり言うと、「お金が増えた分だけ、たくさん使っちゃう効果」です。
生活が(物質的に)豊かになる反面、いつまでたっても資産形成が進まない・進みにくい原因にもなります。
そして困ったことに、一度上げた生活水準は下げることが(精神的に)難しい、という一面があります。
これはどういうことを意味するのでしょうか。
※会社員の場合、
- 55歳からお給料は50~200万円程度減ることが一般的
- 60歳から再雇用制度や、継続雇用でも、さらにお給料が減ることが一般的(50歳のころの半分くらいになる)
- 65歳になると、さらに減る
という風に、3段階でお給料が、ガクッと減っていきます。
若いうちから、55・60・65歳時の年収ダウンを考慮して生活水準をコントロールしておかないと、高齢期に急速に資産額が減り始める
それは老後や高齢期に金銭的に困る、ということを意味しています。
若いうちは、毎年どんどんお金が入るし、増えるし、ということでたくさんお金を使ってしまいます。
しかし、前述のように55歳から会社員のお給料は目に見えて減っていきます。
すなわち、55歳からは、生活水準をコントロール(節約・倹約)しておかないと、従来の生活水準では資産が徐々に減っていく、ことを意味します。
そして、それは多くの人にとって、「しんどい・悲しい」ことかもしれません。
ポイントは若いうちから、生活水準を家計簿で管理すること
生活水準を低くするということは、多くの人にとっては幸福度が下がる(悲しい・嫌だ・さみしい)という認識かもしれません。
ところが最近の経済学の研究では、そんなことはありません。
ひとには「慣れる」という性質があります。
若いうちから、生活水準をコントロールできていれば、その状態に「慣れて」、幸せになれます。
そして資産形成も進みます。
トータルで見ると、後者の方が安定した人生になるかもしれません。
それを左右するのは、地味ですが、資産形成の基本である「家計簿」です。
- 資産形成をしているけれど、家計簿と積み立て貯金をしていない
という人は意外と多いのかもしれません。
家計簿と積み立て貯金は、地味ですが、運用の基本の基本だと私は思います。
それではまた。