こんにちは。
金融教育研究所の佐々木裕平です。
今回はマイナス金利政策についてです。
マイナス金利政策とは、銀行が日本銀行にお金を預けた場合、銀行は日本銀行に手数料を支払わないといけない、という制策です。
つまり銀行の金利がプラスではなくマイナスになるのですね。
世界の株式市場では、コロナウィルスの影響により、大きく株価が動いています。
毎日ワクワクしながら市場の動きを見ています(笑)。
さて、このように株式市場、そして景気の先行きに不透明感が漂ってくると、各国の中央銀行(銀行の銀行)のボスたちは何をするでしょうか。
答えは金利を下げる。です。
さて、この金利、よく耳にしますが、いったいどのような意味合いなのでしょうか?
金利とは、お金のレンタル料金のことです。
昨今のようにコロナウィルスの影響により、世界の経済活動が停滞しますと、お金の門番である中央銀行はアクションを起こします。
それがお金のレンタル料金である金利を下げる、ということです。
ではお金のレンタル料金である金利を下げると、どうなるのでしょうか?
答えは、お金の流れが良くなる、です。
お金のレンタル料金が下がることで、住宅ローンや各種の融資を受けやすくなるのですね。
つまり、たくさんの人や企業が大きなお金を借金します。
こうして、大きなお金のうねりが生まれ、物がよく売れ、景気が回復していく、というシナリオです。
一方日本ではすでに、超低金利です。
さらに2016年1月29日に、日本の中央銀行のボスである日本銀行がマイナス金利政策を導入しました。
通常は私たちが銀行にお金を預けると、お金のレンタル料金である金利がもらえます。
そして銀行が日本銀行にお金を預けても、今まではお金のレンタル料金である金利がもらえました。
つまり、プラス金利の世界です。
一方、マイナス金利政策とは、銀行が日本銀行にお金を預けた場合、銀行は日本銀行に手数料を支払わないといけない、という制策です。
つまり銀行の金利がプラスではなくマイナスになるのですね。
なんのためにマイナス金利政策を行うのでしょうか?
正解は、世の中のお金の流れがもっとよくなる(はず)だからです。
どういうことでしょうか。
つまり、銀行としてはいままでは「日本銀行にお金を預ければ金利がもらえてラッキー。他の人には貸さんとこ」と思っていた、とします。
ところがマイナス金利政策が始まると「なんやねん。日本銀行にお金を預けたら、増えるどころか減るやんけ。そんなら日本銀行にお金を預けんで、他の人にたくさん貸したろ」と思います。
まあ、こんな言い方はしないと思いますが(笑)。
こうなると、世の中によりたくさんのお金が安い金利で提供され、より一層お金のうねりが大きくなる(はず)です。
ただ、マイナス金利政策はいわば不景気に対する「切り札・必殺技」です。
日本はすでにその「切り札・必殺技」を繰り出している状態です。
その上で今回のコロナウィルスの影響です。
これからいったいどうなるのか、日本銀行はどうするのか、とても興味深いシーンです。
それではまた。