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奨学金っていくら借りたら、いくら返すの? 4年間生活するのに、いくら必要?
今回は、奨学金について見てみましょう。
※奨学金の内容は、毎年のように大きく変更になります。最新の情報はJASSOのHPでご確認ください。
奨学金があるから夢をあきらめなくてもいい
先日とあるテレビ番組で入学金47万円が支払えないので、入学をあきらめる、というシーンが放送されていました。
登場人物は大学にすでに合格しており、入学の権利があるのですが、47万円とその後の学費を支払うことができそうにないので夢をあきらめ、別の道を選択しました。
結果としてはその別の道でも登場人物の夢が追えることになり、ハッピーエンド、という形でした。
この問題は、登場人物が選び、決めることですので外野の筆者がああだこうだといえる問題では当然ありません。
ただ、選択肢の一つとして日本学生支援機構(通称ジャッソ・JASSO)の奨学金制度を知っておくことはいいのではないかと、テレビを見ながら思いました。
奨学金とは
奨学金とは、大学進学や大学生活を送る生活費が不足している方などに向けて、お金を貸す、またはあげる(もらえる)制度です。
従来の奨学金のイメージは、借りて返す、というイメージが強いかもしれません。
しかし現在では、もらえるタイプの奨学金も充実しています。年収などの要件があります。
また、条件がありますが、希望すれば多くの方が低金利で奨学金を借りられます。
奨学金 無利息の第一種を毎月5万4千円借りたら、何年間で月々いくら返すのか?
奨学金の第一種は無利息です。
つまり、借りたお金の金額を返済するだけで良いです。
では、ここでは一例として、一種を毎月5万4千円、4年間借りたら、何年間で月々いくら返すのか? について見てみましょう。
返済総額 | 毎月の返済額 | 返済年数 |
およそ259万円 | およそ1万5千円 | 15年 |
※JASSO HPを参考に筆者作成
つまり、毎月5.4万円を4年間借りると、15年間にわたり、毎月1.5万円を返済する、ということです。
ちなみに、返済年数は金額により、自動的に決まります。
奨学金は借金です。ただ、大学などでより高い専門性を身につけ、それを活かした専門性の高い職業に就くことにより、より高い収入を見込むことができます。
いわゆる自己投資ですね。将来の自分という人的資産に対して、数百万円を投じ、より高いリターンを目指すものです。
利息の付く第二種を月8万円4年間借りたら、どうなる?
では次に、利息の付く第二種を月8万円4年間借りたら、どうなるのかについて見てみましょう。金利が0.5%の場合。
返済総額 | 毎月の返済額 | 返済年数 |
およそ404万円(借りた額は384万円・利息はおよそ20万円) | およそ1.7万円 | 20年 |
この場合は、毎月1.7万円を20年間にわたって返済する、という形です。
金利0.5%となっていますが、2018年実績は0.27%のようです。金利とは、お金のレンタル代金です。
この場合は384万円を20万円のレンタル料金で借りた、ということです。返すときには総額404万円です。
一般的には、毎月の返済額が2.5万円を超えると、返すのが大変難しくなると言われています。
大学1年間でいったい、いくらのお金が必要なのか?
一般的に入学までに100万円~200万円程度が必要、と言われています。
前記授業料や、試験代、交通費、入学金、自宅外の人は敷金礼金などが必要なためです。
では、平均的な1年間ではどのくらいかかるのでしょうか。見てみましょう。
実家から通う | 実家から通う | 賃貸から通う | 賃貸から通う |
私立 | 国公立 | 私立 | 国公立 |
180万円くらい | 110万円くらい | 250万円くらい | 170万円くらい |
このようになっています。
上記に4をかけると、大体の費用が見えてきます。
奨学金は借金だけど、若年期の最大の投資先は人的資本(自分)かもしれない
以上のように、進学には大変大きな金額が必要になってきます。
奨学金は借金です。きちんと返せる範囲で借りておかないと、後々の人生に重荷になっては本末転倒です。
しかし、同時に若年期の最大の投資先は自分自身です。
若年期はお金がありませんから、金融資産を購入できません。
その反面、時間があります。
その期間に奨学金を利用し、他者と差別化できるだけの知識を身につけ、より収入の高い場所へと進むことができれば、借金は自己投資へとなり、より高いリターンを産むことになります。
奨学金は夢をかなえることができるお金の使い方
筆者は少しばかりの資産形成に対する専門性があります。
現在では、この専門性のおかげで、なんとか生活ができています。
どのような分野であれ、この専門性は一部の人しか持つことができません。だから専門性なのですね。
ということは、何が起こるのでしょうか。
それは、賃金の上昇を意味します。
実際、誰でもできる仕事は賃金が安い傾向にあります。アルバイトなどがその一例です。
反面、専門性の高い仕事は賃金が高い傾向にあります。
奨学金と聞くと「結局、借金でしょ」と思われる人もいるかもしれません。
しかし、夢がある場合は奨学金でかなえることができるかもしれません。
その後に大きなリターン(賃金の上昇)を得られれば、リスクを取ったことで大きな見返りを得ることができます。それも一生です。
今現在、資金的な問題で将来の進学に迷っている方がいらっしゃれば、ぜひジJASSOのHPをじっくりとご覧ください。
本記事がどなたかの一助になれば幸いです。