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親近効果とは? 行動経済学の具体例をわかりやすく説明します
行動経済学とは、従来の経済学に心理的な角度から光を当てて、その謎を解き明かしていくような学問です。
今回は、親近効果について見てみたいと思います。
親近効果とは、前の情報よりも、後の情報の方を重く判断してしまう傾向のことを指しています。
親近効果の一例を具体的に見てみましょう。例えば、一般的には次のような情報があった場合、どちらも同じ情報ですから、同じように判断すると考えられます。
- おいしいけど汚いラーメン屋さん
- 汚いけどおいしいラーメン屋さん
この上記2例では、どちらも同じ情報を与えています。
しかし、あなたはどちらの方が魅力的に感じたでしょうか。
親近効果でおいしいラーメンも、おいしくなくなる? 行動経済学の具体例をわかりやすく
一般的には、後者の方、2の汚いけどおいしいラーメン屋さんの方が、魅力的に感じる、と言われています。
もちろん、すべての人が等しくそうなるわけではないのですが、一般的なお話です。
ここでは、「おいしい」と「汚い」が同じ重さの意味・情報だとします。
つまり、「おいしい」=「汚い」です。
しかし、1の おいしいけど汚いラーメン屋さん では、「おいしい」<「汚い」のイメージが強くなりがちだと言われています。
つまり、前の情報である「おいしい」よりも、後ろの情報である「汚い」の方が重く評価されやすいのですね。
一方、2の 汚いけどおいしいラーメン屋さん では 「汚い」<「おいしい」の方がイメージが強くなりがちだと言われています。
やはり、1と同じ情報量ですが、2の方が良いイメージを抱きがちです。
親近効果を上手に使って、出世街道まっしぐら! の巻 行動経済学具体例 親近効果
今回も具体例を挙げて見てみましょう。当然ながら、フィクションです。
ここに、歯に衣着せぬ物言いの出世くんがいます。
出世君はいつも、言いたいことをズバズバ言うのですが、不思議と周囲の人から嫌われていません。
そこに、同じことを言っても、いつも周囲から嫌われる同期入社の本音君が相談に来ました。
「なあ、出世君、どうして君はいつも言いたいことを言っているのに、みんなから好かれるんだい? 俺なんて、いつも嫌われるのに・・・」
「ははは、それはな本音君、君はモノをいう順番が悪いのさ。君はいつも本音を言っているだろう。
例えば、部長の話が終わった後なんて、部長の話はおもしろいけど長いですね! なーんてね」
「そうだよ。だって本当のことだろう。それに出世君だって、ぼくとおなじこと言ってるじゃないか」
本音君は怪訝そうな顔つきです。出世君は、涼しい顔で話を続けます。
「そうさ。でも、ぼくは言い方が違うのさ。こうさ。
部長の話は長いけど、面白いですね!
ってこういっているのさ。これだけでいいのさ。良いことは最後に回すのさ」
良く分かっていない様子の本音君に出世君は続けます。
「君だって、話は退屈だけど、いいやつだぜ」
「あ、ほんとだ。なんか嫌味に聞こえないや。よし、今度から僕も、良いことは最後にいうことにしよう」
めでたしめでたし
親近効果 まとめ 行動経済学の具体例
今回は、行動経済学の具体例として、親近効果をわかりやすく説明してみました。
いかがでしたでしょうか。
親近効果を上手に使うと、ストレスをためずに相手に言いたいことが言える! ようになるかもしれないし、ならないかもしれませんね。
また、人間関係も少し良くすることができるかもしれませんね。それでは。