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プライミング効果について|行動経済学の具体例
こんにちは、今回の行動経済学の具体例はプライミング効果について、です。
どのような内容なのでしょうか。
まずは次の物語をお読みください。
大盛りラーメンチャレンジ|プライミング効果について、わかりやすい1つの例
「へい! 大盛りチャレンジラーメンお待ち!」
ドン! とテーブルの上に置かれたラーメンはYの顔よりも大きなどんぶりだった。
モリモリに盛られた野菜は、Yの目線の高さまであった。
今日、Yは相撲部の仲間4人とともにラーメン大食いチャレンジにやってきた。
30分以内にこの大盛りチャレンジラーメンを食べきれば、その人は、無料になる、というものだった。
ルールは、5人以上で同じものを注文すること。残した場合は、残した人が料金の二千円を支払う、というものだった。
「おっす、ごっつあんです!」
いま、戦いの火ぶたは切られた。
30分後、4人の相撲部の仲間は完食していた。
ただ、Yだけはほとんど食べ進めてはいなかった。
「もう無理、これ以上食べられない!」
他の4人の仲間は、無料になった。しかし、Yだけは二千円を支払わないといけない。
「Yさん、ありがとうございました! おかげでチャレンジラーメンに挑戦できました! ここは俺たち4人で五百円ずつ払います」
こうして、Yも4人の仲間も、総額たった二千円で腹いっぱい食べられて幸せになった。
行動経済学の具体例 プライミング効果とは? 先に得られた情報と、後から得られた情報とで、解釈が変わってしまう?
少し不思議な物語に思えたかもしれませんね。
では、ここで、追加の情報を提供します。
Yさんは小食の女性で、相撲部のマネージャーです。
以上で、追加情報はおしまいです。
では、同じ物語をもう一度お読みください。
新しい情報を得ると、同じ物語でも違う解釈になってしまう? 行動経済学:プライミング効果具体例
「へい! 大盛りチャレンジラーメンお待ち!」
ドン! とテーブルの上に置かれたラーメンはYの顔よりも大きなどんぶりだった。
モリモリに盛られた野菜は、Yの目線の高さまであった。
今日、Yは相撲部の仲間4人とともにラーメン大食いチャレンジにやってきた。
30分以内にこの大盛りチャレンジラーメンを食べきれば、その人は、無料になる、というものだった。
ルールは、5人以上で同じものを注文すること。残した場合は、残した人が料金の二千円を支払う、というものだった。
「おっす、ごっつあんです!」
いま、戦いの火ぶたは切られた。
30分後、4人の相撲部の仲間は完食していた。
ただ、Yだけはほとんど食べ進めてはいなかった。
「もう無理、これ以上食べられない!」
他の4人の仲間は、無料になった。しかし、Yだけは二千円を支払わないといけない。
「Yさん、ありがとうございました! おかげでチャレンジラーメンに挑戦できました! ここは俺たち4人で五百円ずつ払います」
こうして、Yも4人の仲間も、総額たった二千円で腹いっぱい食べられて幸せになった。
同じ状況でも異なる解釈になる 行動経済学の具体例|プライミング効果まとめ
このように、同じ物語であっても、与えられた情報によって、私たちは、異なる解釈をしてしまうことがあります。
このようなことを行動経済学ではプライミング効果と呼ぶようです。
一つ目のお話と、二つ目のお話は、まったく同じお話でしたが、あなたはどう解釈したでしょうか。解釈は変わりましたか?
こればかりは、その人それぞれですが、違う解釈をしていただけたのであれば、楽しめたのではないでしょうか。
このようなことは、日常生活ではよくあることかもしれません。
私たちが今見ている世界、考えていることも、ひょっとしたら、少し違う情報が入ってくるだけで、大きく異なる世界が見えるのかもしれません。そう思うと、少し楽しいですね。それではまた。