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イデコ(個人型確定拠出年金)の疑問を見ていきましょう。
※イデコは、投資で資産を形成することもできます。
投資は元本を損なうことがあります。
イデコ(個人型確定拠出年金)だから、
損をしない、ということはありません。
投資におけるリスクは、イデコでも
通常の投資でも、まったく同じです。
正しい金融リテラシーを身につけましょう。
①運用管理費とは何?
一般的な投資では、信託報酬と呼ばれる費用を指します。
イデコ(個人型確定拠出年金)で、投資信託を保有すると
運用管理費が発生します。
投資信託の保有残高に対して「X」%という数字でかかります。
イデコの中で
- 定期預金
- 保険商品
で運用すると、この運用管理費は発生しません。
ただ、それだけではほとんど増えないので、
投資が必要、つまり、イデコでも投資をする必要がある人は
多いのではないでしょうか。
※投資ですので、元本を割り込む可能性があります。
②どうしたら、イデコに加入できるの?
多くの方はイデコに加入できます。
下の表に当てはまる方の場合、通常、加入可能です。
※掛け金の拠出は60歳未満まで
※下の図表は2018年1月時点の内容です。
その他の条件でも変わります。
今後、法改正などで変更になる可能性があります。
自営業・フリーランス | 年額81万6000円 |
勤務先に確定給付型の企業年金制度がなく
企業型確定拠出年金にも加入していない |
年額27万6000円 |
企業型確定拠出年金に加入しており、
他の企業年金制度がない |
年額24万円 |
企業型確定拠出年金に加入しており、
他の企業年金制度がある |
年額14万4000円 |
勤務先に確定給付型の企業年金制度がある | 年額14万4000円 |
公務員 | 年額14万4000円 |
専業主婦 | 年額24万円 |
一般的な加入方法は次のような流れです。
- 利用したい運営管理機関に書類を依頼する
- 個人型年金加入申出書に記入・押印
- 必要書類を添付(会社員の場合など)事業主の証明書の添付
実際に、つみたてがスタートするまでに、
確認や手続きなどでか月程度かかることが一般的です。
③イデコに加入できない人は、どんな人?
- 自営業者で国民年金保険料を払っていない人は加入できません。
(過去に未納期間があっても、現在払っている人は加入可能)
- 企業型確定拠出加入者で、従業員拠出をしている場合(マッチングを実施している場合)加入できません。
- その企業が、個人型(イデコ)への同時加入を規約で認めていない場合、加入できません。
④イデコに対する注意点は?
最大の注意点は、
- 基本的に60歳までは引き出せないこと!
です。
この点をよく理解して、資産運用を行いましょう。
もう少し、具体的に言いますと、
通常の、銀行や郵便局で、
- 併用して預貯金をしよう!
ということになるでしょう。
60歳までに、まとまったお金が必要になることが、
長い人生では時々あるでしょう。
そんな時に備えて、
いつでも使える、流動性の高い預貯金を
しっかりと(同時に)
積み立て貯金しておくことが重要です。
※イデコの枠は有限ですので、
預貯金は、通常の銀行口座などで行うのが、良いでしょう。
⑤イデコの金融商品を大別すると?
大きく2つに分けられます。
- リスク商品・・・投資信託(価格が変動します)
- 元本確保商品・・・定期預金・保険
元本確保商品には、保険タイプがありますが、
わたしたちが想像する、いわゆる保険商品とは異なります。
保証機能はほぼなく、預貯金と同様と考えて良いでしょう。
その他の投資非課税制度との比較まとめ
※下の図表は2018年1月時点の内容です。
今後、法改正などで変更になる可能性があります。
ニーサ | ジュニアニーサ | つみたてニーサ | イデコ(個人型確定拠出年金) | |
利用できる人 | 日本に住む20歳以上の人 | 日本に住む20歳未満の人 | 日本に住む20歳以上の人 | 60歳未満の国民年金または厚生年金保険の被保険者 |
運用管理者 | 本人 | 親権者等 | 本人 | 本人 |
つみたて時税制 | 所得控除の適用なし | 所得控除の適用なし | 所得控除の適用なし | 全額所得控除 |
運用中の非課税 | 5年間運用益非課税 | 5年間運用益非課税 | 20年間運用益非課税 | 70歳まで運用益非課税 |
払い出し時の税金 | 課税されない | 課税されない | 課税されない | 元本を含めて原則課税(ただし、退職所得控除または公的年金等控除の対象) |
非課税投資枠(年間) | 120万円 | 80万円 | 40万円 | 会社員・自営業者などの属性により、14.4万円~81.6万円 |
非課税累計投資枠 | 600万円 | 400万円 | 800万円 | 上限なし |
投資対象商品 | 上場株式(ETF/REIT含む)投資信託 | 上場株式(ETF/REIT含む)投資信託 | 金融庁指定の投資信託・ETF | 定期預金・保険・投資信託 |
新規に投資できる期間 | 2014年から2013年 | 2016年から2023年 | 2018年から2037年 | いつでも |
投資方法 | 一括買い付け・つみたて | 一括買い付け・つみたて | つみたて | つみたて |
損益通算・繰り越し控除 | できない | できない | できない | できない |
資産の引き出し | いつでも引き出せる | 18歳まで引き出せない | いつでも引き出せる | 原則60歳まで引き出せない |
スイッチング・分配金再投資の扱い | 新規の購入とみなされ、非課税枠を消化 | 新規の購入とみなされ、非課税枠を消化 | 新規の購入とみなされ、非課税枠を消化 | 制限なし |
口座開設手数料・口座管理手数料 | 無料 | 無料 | 無料 | 口座開設手数料2777円(税込み)
口座管理手数料2004円~7000円程度(金融機関による) |
最低拠出額 | 制限なし | 制限なし | 制限なし | 月5000円から |
金融機関の変更 | 年単位で可能 | できない | 年単位で可能 | いつでも可能 |
ほかの制度との併用制限 | つみたてニーサとの併用は不可 | 制限なし | ニーサとの併用不可 | 制限なし |
ポリシー
金育研究所は設立以来、
金融商品・保険商品の販売・勧誘・斡旋はしていません。
常に中立・公正な立場から、
合理的な金融リテラシーの普及・啓もうを行っています。
お金と投資の知識教育(金育)は、およそすべての人にとって
必要なものですが、
残念ながら、現在の義務教育のカリキュラムには入っていません。
多くの方が、勘違いをして、損な行動をしているのが現状です。
合理的な金融リテラシーが普及すれば、
結果として、社会が少し明るくなるのではないか? と考え、
行動しています。
小さな事務所ですが
これからもコツコツと
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