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不動産投資に関して初心者はどう考えるべきか?
金育研究所は金融リテラシーの普及啓もうに努めています。
金育とはお金の知識教育を意味します。
本記事は、現物の不動産投資を推奨するものではありません。
また、現物の不動産投資が必ずしも、いけない、というものでもありません。
お金の知識教育の一環として記すものです。
その1 買うかどうかは本人次第が鉄則
不動産投資にはいくつかスタイルがありますが、
持ち家も投資商品と考えるのがお金を考える上では重要です。
持ち家であっても
- ローンの返済
- 経年劣化による価値の減少
- 転勤などに伴う空室リスク
- 各種リフォーム費用の発生
などについては、投資用の不動産と同じように考えることが、
お金では重要だと思います。
「持ち家は特別な存在だ!」
と感情を入れすぎると、合理的な判断ができなくなりやすいですので気を付けたいところです。
ただ、やはり、人によっては
「家」というのは、特別な存在になりやすいので、
結局は本人が一番満足する「家」がベストだということになりますが。
では、それを踏まえた上で、不動産におおむね共通の注意点を見ていきましょう。
その2 新築物件ほど不利なワケ
新聞を取っていますか?
取っている方は、日曜日の新聞のチラシを見てください。
新築マンションや、戸建て住宅のチラシがわんさか入ってますね。
これらの新築の物件は、
持ち家にせよ、投資用にせよ、不利だと言われています。
なぜでしょうか?
それは、新築価格には、次の料金が載せられているからです。
- チラシ代
- テレビコマーシャル代
- 営業マン代
- および、新築に携わった人・企業の利益(お給料)
これらが上乗せされています。
そのため、新築物件は、最初から割高
つまり不利な条件であるという見方をすることができます。
その3 紹介される物件ほど不利?
また、ある程度の収入のある方は、
(どこから情報が洩れているのか知りませんが)
職場などに、投資用の不動産物件の営業が来ることがあります。
これについては、どのように考えるべきでしょうか?
この場合は、「紹介される物件」は不利だから
最初から相手にしない、という考え方をすることがあります。
例えば、本当に掘り出し物の物件なら、
専門家である売り手の人(営業マン)は、
- 他人に売りません
- ローンを組んででも、自分で買うはず(儲かるのですから)
- 売れないから素人(割高だと気が付かない人)に売る
- 良いものなら、営業をしなくても即完売する(競争が働くため)
と考えることができます。
物件を紹介されたら
別の角度から考えるクセを付けてみましょう。
不動産にせよ、他の投資にせよ
「割高なものには手を出さない」
のが基本です。
その4 人口が減る?
また、今後は人口が減っていくことが考えられます。
投資先としては、都心に集中することが考えられます。
割安だからと言って、
田舎に物件を買っていては、将来困るかもしれません。
その5 空き家が増える?
また、持ち家にせよ、投資用にせよ、
今後はすさまじい勢いで、
中古の空き家物件が増えていきます。
マンションでも、戸建てでも、です。
1年や2年の話ではなく、
20年後、30年後のお話です。
これを考えると、
- 空き家が増える
- 売りたい人が増える
- 買いたい人は少ない(人口減少のため)
- 低価格競争が発生
- 買い手は安くて良いものが買える
ということになります。
持っている人は不利に
持っていない人は有利になるかもしれません。
その6 人生を変える最終奥義は「引っ越し」
そして、流動性も重要です。
持ち家にせよ、投資用にせよ、
ローンを組んで買うと、
長い場合は数十年間手放しにくくなります。
そして、人生には思いがけずに困る時もあります。
- こどものいじめ問題
- こどもの将来の夢
- 会社員の転勤
- 近隣住民とのトラブル
- 騒音問題
- 日当たり
- 働き方を変えたい(転職)
- 高齢化に伴う移動・買い物・通院の問題
このような時、最終的に引っ越しをすれば、
一気に問題が解決することもあります。
少なくとも、現状が最悪の状態なら、
改善へと結びつきやすくなります。
先行きの見通せない人生だからこそ、
いつでも動けるようにしておくことが重要ではないでしょうか。
まとめ
本記事では、不動産投資に関する、
注意点をいくつか記しましたが、
「不動産投資が危ない!」
ということを言いたいのではありません。
「良く分からないものには投資をしない」
というのが大切なのではないでしょうか。
現実には、不動産の専門家(売り手)の方が
不動産投資をして、うまく行っている例もお聞きしたことがあります。
(また、そうでなくては、日本からビルやマンションが消えますね)
大切なのは、どの投資であっても、
正しい金融知識ではないでしょうか。