ドルコスト平均法とは 簡単だけど良くわかる4つのポイント

ドルコスト平均法は初心者にお勧め

Contents

ドルコスト平均法について詳しく解説

①いつ買ったらいいのか分からない! を解消できる

投資の初心者の方がまず悩むのが、投資対象を「いつ」買ったら良いのか分からない! ということです。

そこで初心者におススメされるのが「ドルコスト平均法」(定額積立法とも移動平均法とも言います)です。

どんな仕組みなのか? 仕組み自体はとても単純です。

 

・決まった商品を、定期的に、一定額で買う

たとえば・・・日本株メインの投資信託を毎月、決まった日に、3万円分買う。

(ちなみに投資信託とは、複数の金融商品・株などがたくさん入った金融商品です。

個別の株式投資よりも値動きがマイルドになる傾向があります。

元本割れの可能性があります)

 

とても簡単な仕組みですね。

自分で意識的に行うこともできますが、それだと、忘れてしまったり

、継続してできなくなる可能性が高いので、証券会社などと契約をして、

お任せでドルコスト平均法(投資の自動積立状態)にするのが一般的です。

メリットとしては「いつ買ったらいいのか分からない」という悩みから解放されることです。

自動的に買いつけてくれるからですね。

 

②安い時にはたくさん買える

その他にもメリットがあります。

最大のポイントは「安い時にたくさん買える」ということです。

これは素晴らしいことです。

投資で売却益を得る方法は非常にシンプルです。

それは「安い時に買って、高く売る」ということ。

ですから、安い時にたくさん買えドルコスト平均法は非常にこの点においては、優れています。

 

たとえば、毎月の投資額が1万円だとします。

投資信託Xを買う場合、基準価額(値段)が1万円なら一口しか買えません。

でも、5千円に値下がりしていれば、二口買えます。

どっちがお得かというと、後者の方ですね。

 

このように安い時に買っていくと、値上がりした時に大きな売却益を手にすることができます。

たとえば、一口5千円で2百口買えたとします。

この場合、合計投資額は百万円ですね。

で、急に値上がりをして、一口が1万円になったとします。

そこですべて売ったとします。

すると1万円×二百口ですから、合計200万円になりました。

投資額が100万円でしたから、差し引き100万円の利益です。

 

これがもしも反対ですと、大きく損をするわけです。

大事なことですので、もう一度。投資の基本は「安い時に買って、高い時に売る」です。

 

③デメリットももちろんあります

デメリットとしては「高い時にも買ってしまう」というところです。

よく、投資の入門書には次のように書いてあります。

「高い時には少ない口数を買うので、高値掴みを回避できて、購入価格を平均化できます」

これはすばらしいのですが、ちょっと困ったところもあります。

 

よく見てください。

「高い時に少ない口数を買う」→高い時には買わない方が良いのが当たり前ですね。

「高値掴みを回避できて」→高い時に買っているから回避できていません。

「購入価格を平均化できます」→高値で買うので購入価格が引き上げられています。

つまり、投資の入門書などの、曖昧な表現を現実的に書くとこうなります。

 

「高い時には買わない方が良いのが当たり前ですけど、ドルコスト平均法では、

高い時にも買ってしまうので、高値掴みが回避できなくて、平均購入価格が引き上げられますよ。

結果として損をする可能性が高くなってしまうかもしれませんよ」

 

これでは投資の原則の「安い時に買う」ができにくくなってしまいます。

また、自動積立ですと、毎月の投資金額が決まっていますから、どれだけお買い得な時期であっても増やせません。

おまけに、どれだけ売り時であってもこまめに売れません。

 

もちろん、自分で買いつけたり、売却することはできますが、おまかせにしていますので、多くの方はそれらのチャンスが来ていても気がつかないか、何もしないのです。

まあ、下手に売買をして損失を広げるよりは良いかもしれませんが。

 

④積立だと、本当の成果は売るまで分からない!

さらに、もう一つ。

ドルコスト平均法でも損をすることがあります。

こう言うと、本などでドルコスト平均法のメリットだけを信じている人は不思議そうな顔をします。

どうも「ドルコスト平均法だと、買値が平均化されるから損をしない」と間違った思い込みをされているようなのです。

世界に分散投資

大事なことなので、はっきり書きます。

ドルコスト平均法でも損をすることはあります!

 

特に、長期的な運用ですと、将来のことは分かりません。30年くらい積み立てていても、解約時期に金融ショックなどが発生していれば損をする可能性が高まります。

平均購入価格を下回る値動きになっていれば、損をします。

 

 

金融ショックも円高も、1年2年では元に戻らない可能性もあります。

そんな時に、人はどうするか?

焦って安く売ってしまいます。

せっかくドルコスト平均法で長期間運用したのに、これでは意味がありません。

 

初心者の方には良くわからないかもしれませんが、大事なことです。

何度も何度も、考えてみてください。

次第にドルコスト平均法が万能の運用方法でないことがお分かりいただけると思います。

そして、その瞬間が投資初心者から脱出できた第一歩かもしれません。

 

■まとめ

  • いつ買ったらいいのか分からないという悩みが解消できる
  • 安い時にはたくさん買えるので有利
  • 高い時には損をし続けるので不利
  • ドルコスト平均法でも損をする可能性がある
  • 長期の積立では、最終的に売るまで損益は分からない

 

 

関連記事

  1. hard cash on a briefcase

    造船太郎さんはどうしてうまくいったのか? 期待値170%の意…

  2. focused woman thinking about next move and playing chess

    切実な問題【資産運用・積み立て投資のジレンマ】ほったらかし投…

  3. 佐々木裕平

    備忘録・雑記|講演のご依頼について

  4. ジョジョの奇妙な資産運用|エベレット解釈とは

  5. close up of a seagull tweeting

    今日のつぶやき

  6. 資産形成の達人になりたければ、金融危機時こそはじめ時?

ブログ統計情報

  • 375,333 アクセス

ポートフォリオのつくり方

ファンドラップが不要な理由

つみたて投資の終わり方

期待リターンが面白い!

学資保険とNISAどっちがいい?

アーカイブ

最近の投稿

PAGE TOP