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効用とは、満足度
こんにちは。
金融教育研究所の佐々木裕平です。
今日は雑記です。
経済学では、効用という言葉がよく出てきます。
これは、お金を使った時に得られる満足度のことです。
簡単に言うと、効用が大きいとは、ハッピーな状態である、ということですね。
効用が持つ三つの性質
この効用には、とっても楽しい三つの性質があります。
- 効用の単調性 お金が多いほど、うれしい
- 限界効用の逓減 お金持ちになるほど、一円当たりのうれしさは減っていく
- 効用はその以前の状態に反比例する 以前の状態が貧しいほど、お金が増えた時、うれしい
上記の三つです。
どれも、地球人であれば、多くの人にとって当てはまるものではないかと思います。
コンピューターには、わからない? 人間臭さ
仮に、AIや宇宙人などの、超合理的な存在がいるとします。
すると彼らには、先ほどの効用は、良く分からないかもしれません。
- 効用の単調性 →これは分かる。お金が多いほど、うれしいから。
- 限界効用の逓減 →これは不思議。どれだけお金持ちになっても、一円当たりの嬉しさは変わらないはずだから
- 効用はその以前の状態に反比例する →これも不思議。以前の状態が貧しいほど、お金が増えた時、うれしい? そんなバカな。増えた金額が同じなら、うれしさも同じはずだろう。
というような反論が超合理的な存在からは出てくるかもしれません。
お金が増えても、結局幸せにはなれないのかもしれない
ニンゲン臭さがある限り、結局のところ、どれだけお金持ちになったり、有名になったり、社会的な地位が高くなっても、幸せにはなれないのかもしれません。
なぜそう思うのか?
それは、限界効用の逓減があり、以前の状態に効用が反比例するからです。
どういうことか?
つまり、豊かになる、地位が上がる、満足すればするほどに、満足できなくなっていきます。
これは困ります。
ただ、芸能人や大金持ち、政治家などの、普通の私たちから見ると、とても幸せであるはずの彼らでさえ、時に、より多くの地位を、お金を、権力を、求めすぎ、よくわからない事態に巻き込まれていくことがあるように思います。
それが、豊かであることによる、皮肉な結果なのかもしれません。
それでは、最適な幸せとは何なのでしょうか。
それは、そこそこの、多すぎない、地位・名誉・お金があることなのかもしれません。
それが効用を大きくするのかもしれません。
つまり、普通であることが、幸せへの近道なのかもしれません。
そして、お金から得られる幸せには限界がある以上、温かい人間関係、それこそが重要なのかもしれません。
それではまた。