行動経済学一例:システム1とシステム2をわかりやすく解説

こんにちは。

行動経済学が大好きな佐々木裕平です。

行動経済学とは、従来の伝統的な経済学「人間ってすごいえらい! 賢い!」という考え方に対して、「いやいや、けっこう変じゃん?」というツッコミ的な考え方を取り入れた比較的新しい学問(だと思います)です。

そんな中で、システム1とシステム2という行動経済学の例を示すのに特徴的な「事実」があります。

  • システム1は早い思考
  • システム2はゆっくりとした思考

という特徴があります。

詳しく見てみましょう。

伝統的な経済学では効率的市場仮説が成立するが?

伝統的な経済学では、効率的市場仮説が成立します。

これはノーベル経済学賞をとった理論の根底にもなっていて、受賞者の方々も支持している、現代の投資理論の基礎になっています。

効率的市場仮説をかんたんに言うと、

  • 市場はすごいんだよ!
  • 人間の英知が集合したもの、それが市場だよ
  • だからいつでも理論価値通り
  • ただ飯・うまい話なんか転がってないよ!

というのが、筆者の認識です。

行動経済学では人は非合理的(けっこう変)

ところが、それにツッコミを入れる集団が生まれました。

それが行動経済学派です。

すでに行動経済学の重鎮たちは近年、ノーベル経済学賞を続々と受賞しています。

もう認められていて、経済学に欠かせない考え方になっています。

ちなみに筆者は行動経済学会に所属しています。

行動経済学では、

  • 人はそんなにすごくない
  • けっこうミスする
  • ヘンテコな考え方をする

という基本的な考え方をします。

ちなみに、それを正しく理解することで、資産運用でも犯しがちなミステイクを防ぐことができる、と私は考えています。

すなわち、従来の経済学と金融経済学と、行動経済学を別々にするのではなく、それぞれの理論を横断的に理解することで、より「実用的な金融教育になる」のではないか、と考えて、日々実践しています。

システム1とシステム2とは早い・遅い思考のこと

そんな行動経済学の中で、システム1とシステム2というものがあります。

なんでしょうか?

  • 参考論文:福原敏恭:行動経済学, 5:157-161, 2012

下記図表は上記論文をもとに筆者作成。

  システム1 システム2

主な特徴

本能的行動

習慣的行動

速い思考

マルチタスクが可能

融通が利かない

疲れにくい

理性的行動

思慮的行動

意識された行動

ゆっくりな思考

一つのことのみ

臨機応変にできる

すごい疲れる

活動している脳の部位

大脳の原皮質・古皮質

脳幹・小脳

大脳新皮質の前頭前野
こんな人

実際のおっちょこちょいな人間モデル

従来の金融教育が対象としている賢い人間モデル

上記のような特徴がシステム1とシステム2にはあります。

人がヘンテコなことを資産運用でやってしまう(一例:安いときに買えない・高いときにこそ買いたい)のはおおむねシステム1で反射的に「損がイヤ!」と考えているからかもしれません。

でも、じっくりと考える(システム2)能力を使えば「でも安い時に買えば儲かるんだから、危機ってチャンスだよね」と利益を生み出しやすい考えをすることができます。

資産運用ではシステム1じゃなくて、システム2で考える

普段の生活では無意識にもシステム1でサクサクと仕事や日常の判断をこなします。

とても便利です。

ところが資産運用では、じっくりとゆっくりとシステム2で考えることが、より合理的な資産運用に近づく、のかもしれません。

行動経済学ってとても楽しいですね。

上記以外にも、近年ではノーベル経済学賞を受賞した「ナッジ(肘で突っつく)」という考え方も面白いです。

これを国や政府、企業が、地方自治体が上手に使うと、人々を無意識のうちにも良い行動をするように仕向けることができる、かもしれない、というものです。

それではまた。

 

 

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