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効率的市場仮説とは何か
こんにちは。
金融教育研究所の佐々木裕平です。
現代ポートフォリオ理論においては、市場の効率性というのがとても大切な概念・考え方です。
この効率的市場仮説とは何でしょうか。
それは、証券価格(株式などの価格)の正しさを問う概念・考え方です。
市場とは何か
現代ポートフォリオ理論というのは、この市場が効率的である、という基本的な考え方が根底にあります。
別の言い方をすると、市場の参加者はみんな、お利口さんのはず、ということです。
もし参加者がお利口さんでなければ、大学などの研究機関で生まれた理論が通用しないからです。
では市場とは何でしょうか。
そりゃ、もちろん株式とか、野菜とかを売買する場所です。
でも、イメージとしては、投資家(売り買いする人)が将来に対する予想や判断を公にする場所でもあるのです。
経済の生産性との関係
どの企業が良いか、どの分野が将来性があるか、何が売れているか、どれがダメなのか、世界中の人が寄ってたかって、分析してくれています。
その人々の英知の結晶が、効率的に織り込まれている(はず)のが、市場の価格なのですね。
そしてそれは、逆からも考えられます。
仮に市場が効率的であるならば、企業の経営者は市場を参考にして、正確な判断を下せます。
つまり経済の生産性が良い。
反対に市場が効率的でないなら、企業の経営者が市場を参考にすると、誤った判断につながります。
つまり経済の生産性が悪くなってしまう。
ということですね。
経済学上の市場の効率性の意味
伝統的な経済学では市場の効率性には二つの意味があります。
- 資源配分の効率性・・・資源の最大限の有効利用
- 価格効率性・・・株式市場などの価格が正しい状態
金融経済学や投資の世界での市場の効率性は、2番目の方を差しています。
効率的市場仮説の定義
ノーベル経済学賞を受賞したウィリアム・シャープ先生の定義する市場の効率性とは
「効率的な市場とは、すべての証券の市場価格が常にその投資価値に等しい市場である」
となっています。
市場が効率的であれば、どのような投資情報、例えば「〇〇株が良い・悪い」という情報は事前に、あるいは瞬時に株価に織り込まれているはずです。
つまりうまい話を聞いても、その情報からは亜大な投資収益を平均的に稼ぐことができない、ということですね。
うーん、不思議。でも納得です。
それにしても、市場は本当に効率的なのでしょうか?
私は「短期的には効率的ではあまりない。でも、長期的に見ると、おおむね効率的な市場ではないか」と考えています。
それではまた。
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