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避けられるリスクと避けられないリスクがあることを学ぼう!
こんにちは。
広島のファイナンシャルプランナー佐々木裕平です。
今日は市場リスクについてです。
よくある誤解の一つに
「分散投資をすればリスク管理は大丈夫!」
というものがあります。
たしかに、分散投資を適切にすれば、
各種リスクは低減できます。
・・・ですが、リスクは完全にはゼロにできません。
それは、市場リスクというものがあるからです。
いったい何者なのでしょうか?
一緒に学びましょう。
市場リスクとは、全体にかかるリスク
まず、市場リスクとは、全体にかかるリスクなのです。
どういうことか?
つまり、マーケット全体にかかるリスクなのです。
お野菜で考えてみましょう。
野菜を単品で見てみると、
Aさんの作ったキャベツはよい・Bさんのニンジンは悪い・・・など
それぞれでバラバラです。
個別株みたいなものですね。
ですが、天候が悪化して、大雨が続くとどうでしょうか?
Aさんのキャベツも、Bさん、Cさん・・・・みなさんのお野菜がダメです。
そう、大雨の影響で、野菜市場全体がダメージを負ってしまったのです。
株式市場や投資信託などの市場でも同じです。
リーマンショックなどの金融危機(大雨)が発生すると、全体がダメージを受けるのです。
これでは、いくら分散投資をしても影響を受けます。
これが市場リスクなのです。
↓のイメージ図の黄色い部分ですね。
そもそも市場リスクは誰にも予想できない! だからこそ、分散投資!
このように、どれだけ分散投資をしても、消せないリスクが市場リスクです。
そして、ここからが大事なことですが、市場リスクが消せないからこそ、
消せる(減らせる)リスクだけでも減らしておこう! という考え方です。
そう、だれにも大雨を予想できないのですから・・・
せめて、予想できるリスクだけでも減らすしか、私たちにはできないのです。
そして、投資をする以上、つねに資産はリスクにさらされているのです・・・。
最初に、避けやすい「非市場リスクの種類」・・・投資には様々なリスクがある
それでは、分散投資で、比較的避けやすくなるリスクから見ていきましょう。
ここでは、これらのリスクを非市場リスクと呼びます。
一般的なリスクは次のようなものです。
- 価格変動リスク
- 金利変動リスク
- 為替リスク
- カントリーリスク
- 信用リスク
他にもありますが、今日は取りあえずこの辺でまとめます。
(そうしないと、これだけで終わってしまうので(笑))
価格変動リスク
これは分かりやすいですね。
文字通り、価格が変わってしまうリスクです。
たとえば、買った時よりも値段が下がってしまえば、損をしますし、
上がれば得をします。
そうそう、投資でのリスクとは、「損」だけを指すのではありません。
「可能性の振れ幅」のことを投資での「リスク」というのです。
ですから、リスクがいっぱいあるということは、
損や得をする要因がたくさんある、ということです。
※当然、シンプルな投資内容の方がリスク管理が楽です。
普通は、こちらのシンプルな方を目指すのが得策です。
そうしないと、どうして損得したのかすら分からなくなるからです。
当然、複雑すぎると、将来の値動きも分かりにくいですね。
金利変動リスク
こちらは、金利の変動によるリスクです。
債券などで影響が大きくなります。
たとえば、債券というものは、価格が下がると金利が上昇するようになっています。
また、反対に価格が上がれば金利が下がります。
政策金利の影響などで債券投資において影響が生じたりするのですね。
為替リスク
為替リスクとは、外国の通貨と日本円との関係で生じるリスクです。
ドルの一例で、大変乱暴に言いますと、
円高ドル安の時に、アメリカの金融商品を買っておいて、
円安ドル高になると、得をしやすくなります。
反対に円安の時に買って、円高になると、損をしやすくなります。
2017年7/19時点では、1ドル112円程度と、
比較的円安(ではないかと私は思います)ですので、
今焦って、アメリカの金融商品を買うと、円高になった際にダメージを受けやすいかもしれません。
でも、反対にもっと円安になれば得をするかもしれません。
このようにリスクとは「可能性の振れ幅」なのです。
カントリーリスク
その国が持つリスクです。
戦争や紛争・政策などに影響されます。
トルコが大荒れですが、
クーデターや、イスラム教の影響、強権的な大統領など、
カントリーリスクの影響を新聞でリアルに学べます。
信用リスク
債券は、借金の証書ですが、
もしも、発行体がつぶれたら? つぶれそうになったら?
当然、その債券は大きな影響を受けてしまいます。
たとえば、日本の国債は、非常にローリスクな投資です。
それは、日本の国債が無価値になる可能性が低いからです。
ちなみに、信用が高いほど、リターンは低くなります。
日本国債は、大変利回りが低いですが、信用リスクも低いです。
反対に、ジャンク債(ガラクタ債・ハイイールド債などとも呼ばれる)は、利回りは高いですが、信用リスクも高いのです。
まとめ
- 分散投資をすれば、非市場リスクは減らせる
- でもどうしても消せないリスクがある!
- だからこそ、しっかり、分散投資!