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リスクの本質は、統計的な可能性の数値
こんにちは。
金融教育研究所の佐々木裕平です。
さて資産運用・形成において、最初に重要なのはリスクという概念です。
というか、最後まで行っても、このリスクという概念を深く理解することが真に重要なことだと思います。
一般的にヒトは損失回避的
まず大前提として、ヒトはリスクが嫌いです。
言い換えれば、得よりも損が二倍くらいイヤなのですね。
そのため、損をする可能性のあることに対しては、「いいこと(投資家の要求リターン・リスクプレミアム)」をことさらに求めます。
リスクとは損をする可能性のこと
そして、リスクとは損(得)をする可能性のことです。
これは統計的に見て、例えば一年後にどのくらいの確率で、どこら辺にリターンが散らばるのか(分散)を求めます。
その統計上のリターンのブレ幅がリスクです。
ヒトはリスクが嫌いだから、リターンがつく
そして人はリスクが嫌いなので、統計的なリスクの数値に応じたリターンを期待します。
まあ、要求する、ということですね。
そのため、一般的に仮に市場が効率的であるなら、理論上の株価などは、リスク分を勘案した分だけ割り引かれた価格になっていると考えられています。
Pricingされているのですね。
だからリスクのある資産に投資をすると、理論上は儲かる、ということになります。
リスク資産なら絶対に儲かる! わけじゃない
ただここで重要なのは、リスク資産なら何でも投資になるわけではない、ということです。
例えば、鉄や仮想通貨、外貨、金、株式など、いずれもリスクがありますが、どれでも、どんな期間でも保有・売買すれば儲かるわけではありません。
やはり合理的な資産形成をするのであれば、投資と投機の本質的な違い。
何をすれば投資になりやすく、何をすれば投機になってしまうのか。
その本質を理解することが重要ではないでしょうか。
資産運用・形成・投資は人類とリスクの戦い?
こうしてみると、資産形成全般とは、人類とリスクとの闘いなのかもしれません。
太古の昔からヒトは、危険性と戦ってきました。
時にはそれはギャンブル的な考えだったこともあるでしょう。
そしてヒトは人類になりました。
なんだか格好いいですね(笑)。
人類には統計があります。
現代ポートフォリオ理論があります。
リスクを小さくし、効率の良い方法を考え、実行に移せるようになっています。
そう。武器はあるのですね。
ただ使い方を知らなければ、意味がありません。
金融教育の普及・金融リテラシーの向上こそが、「武器の使い方」になるのかもしれません。
それではまた。