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希少コインは投資に適しているの?
こんにちは。
広島のファイナンシャルプランナー佐々木裕平です。
今回は、話題のアンティークコインについて、
2017/8/14の日本経済新聞の記事を参考に見ていこうと思います。
一体、誰が何のために購入しているのでしょうか?
一枚数千万円に値上がり
「1枚1千万円以上のコインなど、
高額なほど飛ぶように売れる。
仕入れが追い付かない」
いやあ、景気の良さそうなお話です。
1839年に英国で発行された「ウナトライオン」と呼ばれる金貨は、
2012年に1枚6万ドル(660万円)程度だったが、
16年は34万7000ドル(3800万円)程度に高騰した。
じつに、4年間で5倍以上の値上がりです。
でも、どうしてこんなに急激に値が上がっているのでしょうか?
富裕層の資産隠しの一面も
記事から推測できるのは、
- 購入者には富裕層が多い
- 投資対象として買っている
そして・・・
「コイン売買は高額な場合も現金取引がほとんど」
そのため
売買の実態が見えにくい
という現実があるようです。
ちょっとまわりくどいですね。
ザックリいうと、資産隠しのためにお金持ちが買っている
だから、(需要と供給の関係で)値段が高騰している・・・と。
国税局が富裕層への課税強化を図っている
今回のアンティークコインバブルの背景には、
(※バブルだと私は思います)
マイナンバー制度があるように感じます。
アンティークコインの価格が急激に上昇
(買い手が急激に増えた)のは2013年からです。
ここで何があったか?
マイナンバー制度の告知です。
当時は「資産額を全て税務署に知られてしまう」という
過度の誤解もあったようです。
富裕層の多くは正しく収入や資産を申告していない
方も(下図は不明ですが)いるようです。
なぜなら、日本はお金持ちほど税金が取られる仕組みだからです。
冗談抜きで、数千万円や数億円の所得税や相続税がかかることがあるのですね。
(でも、脱税が発覚すると、より大変な事態になるのでやめましょう)
マイナンバー制度で金庫がバカ売れ
これも本当のお話ですが、家庭用の金庫の売れ行きは
マイナンバー制度が始まるのと合わせて急増しています。
これは「銀行にお金を置いていたら、税務署にばれるから、
自宅に隠しておこう」
と考えて実行している人が、たくさんいる、ということだと思います。
そして、希少コインは、隠しやすくて持ち運びもしやすい。
だからみんなが購入→価格が急騰・・・という図式ではないでしょうか。
どんな投資でも専門性と知識が重要
さて、そんな価格急騰中のアンティークコイン投資ですが、
やるべきか、やらざるべきか?
私個人の意見としては
専門知識があるならしても良いし、
興味本位や、目先の利益狙い程度の知識しかないならしない方が良い
です。
話が少し脱線しますが、ニュース解説でおなじみの池上彰さんは、
著書「お金の学校」の中でFX投資を否定していません。
経済・為替・歴史・政治・ニュースなどの専門知識を
備えていれば、状況に応じて大きく投資をしても良い・・・
という内容を記しています。
話を戻しまして、
アンティークコイン投資でも、専門知識があるなら別にかまわない、というのが私の見解です。
たとえば
- コインの真贋が分かる(大事です)
- 信頼の置ける売り手と親しい
- 相場を把握している
- 何よりもアンティークコインが「好き・詳しい・マニア・趣味」
- 余裕資金が潤沢にある
- 海外での取引の場合は、為替の知識も十分にある
最低限このくらいの知識は必要ではないでしょうか。
アンティークコインは何も生みだせない
ちなみに、私はアンティークコインや金(ゴールド)などの
「商品」投資が好きではありません。
なぜか?
それは長期で保有していても
何も生みださないからです。
たとえば、株式投資なら、配当や優待がもらえます。
債券なら、利回りが付きます。
投資信託なら、分配金が出ます。
安く買って高く売れれば、売却差益も望めます。
タイヤが二つある自転車みたいなものです。
(フラフラすることもあるけど、安定しやすく長距離移動に適している)
ですが、コインや金、石油などは何も生みだしません。
売買差益のみしかないのです。
タイヤが一つの一輪車状態です。
(長距離に適しておらず、短距離向き)
普通の人はあえてしなくても良いのでは
以上の理由で、コインの専門知識がなく、富裕層でもない私は、
アンティークコイン投資はしません。
普通の方は、投資信託を使った長期投資で十分ではないでしょうか。
もちろん、私のおススメは長期・国際分散投資が手軽にできるインデックス投資です。
まとめ
アンティークコイン投資が今熱い
所得隠しや投機目的が多い
コイン投資には専門知識が重要
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