人間万事塞翁が馬とバタフライ効果

こんにちは。

金融教育研究所の佐々木裕平です。

経済学では、株価などの値動きはランダムウォークする、と考えられています。

これは、株価などは未来のニュースによってのみ変動されるというものです。

背景にあるのは、市場の情報などが効率的に素早く処理される世界では、わかっている情報はすでに株価に織り込まれるので、それらのわかっている情報では株価が動かない、という前提があります。

※単純化した理論モデルであり、現実とは相違があるが、それを踏まえてもおおむね市場は効率的だ、というのが一般的な考え方です。

しかし、それだけで株価がでたらめに動く理由の説明がつかないのもまた事実のようです。

Contents

複雑系の理論、カオス理論とバタフライ効果

力学の一つに、カオス理論というものがあるようです。

専門外なので詳しくはありませんが、ランダムウォーク理論で説明が付かない、株価がでたらめに動くことの説明が一部つくことがあるようです。

世の中には、不思議なことに、全然関係がないような他の分野での理論がそっくりそのまま当てはまることがしばしばあります。

それは経済学のランダムウォーク理論もそうです。

ランダムウォーク理論の数学的な部分は、アインシュタイン先生の1905年の水分子の存在の数学的理論と基本的に同じだそうです。

このそもそもの発見は、植物学者のブラウン先生。花粉微粒子が水中でランダムウォークするという発見でした。

ちなみにランダムウォーク理論の生みの親のルイ・バシュリエ先生は1900年発表

アインシュタイン先生の5年も前に発表している、天才でした(当時は理論が進みすぎており、60年間ほど評価されませんでした)。

ルイ・バシュリエ先生はオプション理論の大本の提唱や、価格変動が正規分布でとらえることができる(つまり、博打ではなく、確率問題として、資産運用を考える)ことを発見した、すごい人です。

120年以上前の人ですが、現代の資産形成に欠かせない基本理論を見つけた人です。

さて、バタフライ効果というものがあります。

例えば遠く離れたところでちょうちょが羽ばたくと、その影響ではるかにとおいところでハリケーンが起こる、というようなものです。

これは小さなきっかけや行動が、まわりまわって大きな結果を生むことがある、という複雑系・カオス理論などでも用いられる考え方のようです。

株価の値動きも、その可能性があります。

  • 世の中の誰かが、ちょっとしたことをする。
  • それがまわりまわって、大きな株価の変動につながってしまう。
  • そして、それは誰にも事前に読めない。
  • だから株価はランダムウォークする

というところでしょうか。

この理論でも、相変わらずランダムウォーク理論と同様に、未来の株価は「だから結局誰にも読めない」ということを示しそうです。

人間万事塞翁が馬 人生もランダムウォークで、何が奏功するかわからない

このバタフライ効果は、「禍福は糾える縄の如し」ですとか、「人間万事塞翁が馬」ということわざにも通じていると思います。

その時は「ダメだ」「失敗だった」と思ったことも、長い目で見てみると「意外な結果にたどり着いた」ということがあります。

そして、「あの時ダメだったから、将来、うまくいった」とかにもつながることがあります。

そう考えると、「ダメ・失敗」というのもあってないようなものかもしれません。

さて、コマーシャルです。

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それではまた!

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