こんにちは。金融機関から販売マージンなどを受け取っていない中立的なアドバイザーとして講演執筆活動をする佐々木裕平です。
iDeCo・NISAでの合理的なインデックス投資信託での積み立て投資にせよ、
ロマンを追い求める「趣味としての個別株式(だけど理論上は非効率)」にせよ、
基本的な戦略は同様だと思います。
筆者が考える基本的な戦略は下記のようなモノです。
まずは全世界株式インデックス型投資信託の場合
- できるだけ分散する(世界全体に)
- 長期間保有する
- リバランスだけ行う
- 世界中の株価が大きく値下がりしたら、つみたて以外でも購入する
次に、趣味としての個別株式投資の場合
- 買った時の理由が消滅するまでは売らない
- 基本的に長期間保有する
- あえてマイナーで不人気な銘柄を選ぶ(今後の成長に期待)
- 世界的な不況などで株価が大きく値下がりしたら、追加で購入する
- 銘柄数はあまり分散しすぎない(ジャンルだけは分散する)
基本的戦略「株価が大きく値下がりしたら、追加で購入する」のはいいとして、大きく値下がりするというのは例えば、2標準偏差くらい?
さて、特に共通している戦略が「株価が大きく値下がりしたら、追加で購入する」です。
これはどういうことでしょうか。
まず、大きく値下がり、ですが、具体的にはどのくらいを想定しているのかというと、
2標準偏差くらい、です。
一例として、全世界株式インデックス型投資信託の場合、学術の分野や、金融の分野では、およそリスクが20%(1標準偏差)となっています。
また、期待リターンが5%+長期金利となっています。
ですので、2標準偏差下がる、ということは、20×2-5%となります。
つまり、1年まえよりもざっくり35%くらい値下がりした時が、大きく値下がりした、と「ここでは」します。
これは別に定義があるわけではなく、筆者的にそう思っている、程度のことです。
もちろん、それ以上に大きく下がっても、大きく値下がりした、という状況です。
ちなみに、2020年のコロナショックでの下落幅がだいたいこのくらいでした。
個別株式の場合は、リスクの把握が誰にもできないようなのですが、
一般的には35%程度ではないか、と言われています。
もちろん、銘柄によっても異なりますが。
2標準偏差だと、およそ65%くらいの下落幅ですね。
これは大きいです。
期待リターンが5%+長期金利という感じなので、いかに分散投資していない個別株式が非効率なのかが分かります。
まさに、個別株式投資は「ロマンの世界」、なのかもしれません。
続きは【後編】に続きます。