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余裕資金が500万円あるけれど、絶対に損をしたくない人向け
今日は、バーチャル相談室です。
Aさんのお悩みは次のような内容です。
手元に500万円の余裕資金があります。
数年間は使う予定がありません。
銀行に置いておいても、ちっとも増えません。
そこで、投資を考えています。
でも、絶対に損失を出したくありません。
どうしたら良いでしょうか?
抑えておきたい投資の基本
まず、結論から言いますと
絶対に損失が出ない投資は現代では、ありません。
預貯金かMRFにするのが無難でしょう。
およそ30年ほど前でしたら、
元本保証で年利回り6%程度の郵便局の定期貯金などもありました。
ですが、現在ではそのような高利回りで元本保証の金融商品はありません。
「高い利回りで元本保証の金融商品あるよ」
という売り手がおりましたら、まずサギを疑いましょう。
そんな良いものがあれば、年金機構や企業年金連合会がまず保有します。
ちなみに、年金機構と企業年金連合会が買っているのは次の内容です。
- 国内債券
- 国内株式
- 外国債券
- 外国株式
以上です。とてもシンプルですね。
ほぼ元本保証の金融商品ならある
ですが、元本を割り込む可能性が低い商品ならあります。
次のようなものです。
- 預貯金
- 個人向け国債
- MRF
- MMF(現在は存在しません)
預貯金では元本を2倍にするのに時間がかかる
まず、預貯金は、現在かなりの低利回りです。
0.01%程度しか望めません。
これは、マイナス金利政策の影響が強いですね。
この利回りで元本を2倍にするには何年かかると思いますか?
答えは7200年です(笑)。
ちなみに、銀行がつぶれても預金は1000万円とその利息まで元本保証です。
ですから、500万円までなら、元本保証と言えなくもないですね。
※利回りの高い、海外の通貨建ての預金も注意が必要です。
手数料や為替リスクがあります。
個人向け国債とは?
これは文字通り、個人が買える国債です。
コクサイとは、国の借金の証書のことです。
金融機関の窓口で購入できます。
国債のHPのシュミレーションを見てみましょう。
- 銘柄:固定5年 第074国債
- 金額:100万円
- 発行日:H29.06.15
- 償還日:H34.06.15
- 受け取り利子合計 5年で2500円
利回りに換算すると、
年0.05%です。
銀行預金より5倍も高い!
スゴイ・・・・??
正直言って、あまり魅力的とは思えませんね。
国債のHPでは、元本割れなし と記載がありますが
日本が傾くような事態になると元本割れの可能性があります。
厳密には国債でも元本保証とは言えないのです。
国の信用があっても、利回りは超低利なのです。
くれぐれも、元本保証で高利回りがある・・・とは思わないようにしましょう。
※利回りの高い、外国債券の投資信託などでも同様です。
為替リスクなども加わりますので、元本保証ではありません。
MRFとMMF
では、MRFとMMFについて見てみましょう。
- MRF・・・マネー・リザーブ・ファンド
中身は日本債券ファンドです。具体的には、短期国債できています。
つまり、国債の投資信託です。
一昔前は、銀行の普通預金よりも利回りが良かったのですが・・・。
こちらは、現在、利回りはほぼゼロです。
投資信託なので、コストがかかるので、差し引き0に近い状況なのです。
買い方はカンタン。
証券会社の自分の口座に入金をすると、自動的にMRFを買い付けたことになります。
- MMF・・・マネー・マネジメント・ファンド
これは、預貯金よりも、MRFよりも利回りの高い投資信託でした。
そう、今はマイナス金利の影響で、なくなってしまったのです。
500万円を元本保証で運用するなら
選択肢としては、
定期預金・個人向け国債・MRFが当てはまります。
しかし、ほとんど増えないことを覚えておいてください。
残念ですが、これが今の現実です。
元本(ほぼ)保証の上記3種類+MMFで利回り6%
・・・複利なら、12年で2倍に、30年くらいで4倍になった・・・
そんな夢の時代(本当にあった)は今は、遠い昔なのです。
いまの時代は、増やしたいなら、それなりのリスクを背負うことが必要です。
まとめ
- 元本ほぼ保証商品では、マイナス金利の影響でほとんど増えない
- うまい話があったらご注意ください