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株と投資信託って何が違うのでしょうか? 3つのポイント
そもそも、株ってなに?
一口に株と言っても種類がいくつかありますが、一般的に「株」というと証券市場に上場している株式を指します。
では、その上場とは?
上場とは、誰でも株式を売買できるようにすること
時折、ニュースなどでも「○○会社が一部上場しました」とか報道しています。
この上場というのは、株式市場で誰でもその会社の株式を売買できるようにすることを指します。
公開しているわけですね。
有名なところで言うと、トヨタ自動車さんなどが挙げられますね。
上場すると、多くの投資家が株を買ってくれます。それはつまり、その上場している会社(上場企業)にお金がたくさん舞い込むことを指します。
つまり、資金が潤沢になって、様々な設備投資や新規事業に挑戦できるようになるワケですね。
ですが、当然デメリットもあります。
それは、会社が誰のモノか? というところにまで話が発展してしまうこともあります。
非上場企業ですと、会社の経営は、社長などの経営陣が決めるのが一般的です。
ですが、上場企業ですと、株主も経営者の一部と捉えることができます。そのため、状況によっては、株主(投資家)の言うことを聞かなくてはいけません。
これだと困ることもあります。
たとえば、長期的に見ると、一時的に経営上の数字が悪化しても他国に工場を作ったほうが良いとしても、投資家が反対してしまう事などが考えられます。こうなると、企業は自由な経営ができにくいですね。
そのため、有名な会社でも非上場(すなわち株式を公開していない・一般的に売買していない)なものもあります。
たとえば、サントリーさんが有名です。
他にも、新聞社はどんなに大きくても上場しないのが普通です。これは、自社の大口株主にどこかの企業がなってしまうと、口を出されて公正・中立な記事が書けなくなるから、だといわれています。
ポイント①株式とは、一般的にハイリスク・ハイリターン
では、株式の概要が分かったところで、株式の特徴を見ていきましょう。
一言で言うと、ハイリスク・ハイリターンです。
それは、先ほども見たように、株式そのものが企業そのものとも言えるからです。
つまり、業績が良ければ株価が上がりますし、悪ければ下がります。それ以外にも、為替(円安円高)の影響でも左右されますし、景気全体の影響にも左右されます。もちろん、政治的な遠因や戦争・地震などの予期せぬ要因もあります。
さらに、その会社が不祥事や業績悪化で上場廃止になったりすることも考えられます。こうなると、最悪の場合、株価が急落し、大損をしてしまう事があります。
また、その逆に、いままでパッとしなかった会社が急成長して株価が100倍以上も値上がりをすることもあります。たとえば、ミクシィ。ミクシィは一時期は人気がありましたが、その後ツイッターなどに顧客を奪われて株価が低迷していましたが、携帯ゲームのヒットなどで復活し、一年程度で株価が100倍以上になったこともあります。
100倍というと、すごいです。たとえば、投資額が100万円なら、一年間でそれが1億円になる計算です。
ことほど左様に、株式投資はハイリスク・ハイリターンなのです。ですので、あまり初心者の方や少額での投資を考えている方には向きません。もちろん、資産が1000万円あり、そのうちの100万円をお気に入りの企業に振り分けて投資をする、などの部分的な投資としては有効です。
注意点としては、株式で勝ち続けるのは至難の業、ということです。資産形成はギャンブルではありませんから、比較的安定して、運用を続けられるかどうか(持続可能性・サスティナビリティ)が重要です。
ポイント②株式投資信託って何?
投資信託を一言で言うと「色々な金融商品が入った金融商品」ということです。
別の言い方をしますと、定食です。
先ほど見た株式は、いわゆる一品料理です。それに対して、投資信託は様々なお料理がおぼんの上に乗った定食のようなものなのです。
投資信託には、大きく分けて二種類があります。
・債券投資信託(債券ばっかりが入った 債券定食)
・株式投資信託(株式が入った 株式定食)(株式の他に債券やそれ以外のモノも入ることがありますが、株式が入っていれば株式投資信託と呼ばれます)
今回は、シンプルに解説したいので、株式投資信託のことを取り上げます。
この株式投資信託は、先ほど見た個別の上場企業の株式がたくさん入った金融商品なのです。それを普通は投資信託と呼びます。
よく「株式と投資信託は別物」と考えておられる方がいますが、実際には、とても関連性が強いのです。
ポイント③投資信託はミドルリスク・ミドルリターン
では、株と投資信託は何が違うのか?
代表的な違いとしては、値動きが投資信託の方がマイルドになる傾向があります。(あくまでも傾向です。状況によっては大きく値が動きます。ご注意ください)
それは、なぜか?
それは、投資信託の中身がたくさんの株式だからです。
実は、一つ一つの株式を見ると値動きはバラバラな傾向がありますが、全体的に見ると、景気と連動して動いていることが分かります。そのため、一品料理である株式よりも、定食である投資信託の方が、値動きがマイルドになりやすいのです。
仮に、200社の株式が入っている「投資信託X」があったとしましょう。で、その中の一社がつぶれたとします。個別株なら、その株を持っていれば大損します。ですが「投資信託X」を持っていると、他の199社が残りますから、影響は限定的です。
その反対に、200社のうち、1社が100倍の株価になっても、他の199社が値上がりしていないのであれば、やはり影響は限定的です。
このように投資信託は、個別株が集まることで、リスクや値動きを分散・平均化させることができます。
そのため、一般的には投資初心者や少額投資にも向いているといわれます。
ですが、ご注意ください。
投資信託は、値動きが平均化されます→それはつまり、景気と連動しやすい、ということです。すなわち、景気的に買い時でない時に買うと、大きく損をすることがあります。
(個別株では、景気的に買い時でなくとも、その会社が急成長していれば大きく得をすることもあります)
ポイントまとめ
・株式は一般的にハイリスク・ハイリターン
・株式投資をするなら、資産の一部だけにとどめる
・投資信託は、株式がたくさん入った物もある(他にも種類がありますが、今回は代表的な株式投資信託に焦点を当ててます)
・投資信託は、ミドルリスク・ミドルリターン
・投資信託でも(だからこそ!)景気を良く読んで、買い時を見極めることが重要
(景気の読み方や売り時・買い時のタイミングが分からない方はぜひ金育研究所の個別相談をご利用ください)
皆様の投資の一助になれば幸いです。