株式投資のアノマリーとは?

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株式投資のアノマリーとは?

こんにちは。

金融教育研究所の佐々木裕平です。

桜が咲いて温かい季節になってきました。

 

さて、株式投資などの投資全般にはアノマリーと呼ばれる現象があります。

アノマリーとは何でしょうか。

アノマリーとは、アン(un)ノーマル(normal)のことだと言われています。

つまり、普通じゃない現象のことですね。

 

現代ポートフォリオ理論では説明のできないことが、投資では起こる?

現代の資産運用に必要だとされる理論は、総称して現代ポートフォリオ理論と呼ばれます。

これはノーベル経済学賞の理論がいくつも盛り込まれた、体系的な理論です。

世界中の多くの金融機関で使用されています。

そして個人の資産形成にももちろん有用です。

ところが、その理論では説明のつかないことが実際の投資では起こります。

例えば、割安な株式を買えば儲かる、というようなことです。

これがアノマリーです。

よく投資の本でもバリュー投資などという名称で、割安な株式を見つける方法がありますが、理論上は通用しないはずなのです。

なぜなら、割安な株式なんて、いまの時代、誰でもインターネットで知ることができるのですから、いつまでも割安で放置されるはずがないから、理論上は割安に見える株式を買って、他の人よりも良い成績を収めることができないはず、だからです。

 

アノマリーは勝利の方程式? いいえ。

よく資産形成の週刊誌などには、勝利の方程式のようにアノマリーが載っています。

しかしそれらは理論では説明が(あまり)つきません。

統計学にはあまり詳しくないのですが、いわゆる無視される発生確率なのです。

アノマリーとは、多くの場合、統計的に見ると「差がない」とされる程度の発生確率なのではないでしょうか。

いわゆる「棄却される」と呼ばれるらしいですが、その(無視される)程度の確率です。

帰無仮説(その現象(アノマリー)は差がないという前提の仮設)では、無視される確率なのですね。

ナゾナゾみたいですが、「差がないことが否定されないから、そのアノマリーは無視される」ということだと思います。

 

だから別の言い方をすると、アノマリーの手法(雑誌やインターネット上に載っている手法など)でうまく資産形成ができたとしても、それは学術的には認められないのですね。

もうちょっと言えば、「アノマリーでうまくいっても、それがアノマリーのせいかどうか、たまたまそうなっただけなのか、わからないよ!!」ということしか言えないのではないでしょうか。

 

身近な例で言えば、私が納豆を食べて、コロナウィルスにり患しなかったからと言って、それが統計的に見て有効性があるか、というと、「ないでしょ」という程度のこと。これもアノマリーかもしれません。

 

資産形成では「無視できない」ことを重視することが重要ではないでしょうか。

別の言い方をすると、「有効性が確認されている」ことを理論として学び、それをいかに自分の資産形成に活かしていくか、ということを現実的に把握・理解・実行することではないでしょうか。

なんだか今日のブログは、資産形成の本質に近いことが少し見えるような気がします(笑)。

それではまた。

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