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確定拠出年金の受け取り方をあらかじめ知っておきましょう。
確定拠出年金という制度があります。
この制度の管轄は、厚生労働省です。
でも、どうして厚生労働省がそんな新しい制度を導入したのでしょうか?
昔は、このような制度はありませんでしたが・・・?
昔は貯蓄だけで資産形成ができ、
公的年金をまじめに収めていれば、
老後はある程度の生活が望めました。
しかし、今後はその方法では老後の生活が成り立たない
「普通の人」が続出する可能性があります。
(年金が減る可能性が高いからです)
あまり危機感を持って報道されませんが、
特に若い人には、真剣に考えてほしいところです。
(いま、学生の方には、社会に出るまでに知っておいてほしいお話です)
そこで、厚生労働省は、自分で資産運用するタイプの年金として
確定拠出年金という制度を作りました。
(自分で毎月出す(拠出)お金の額が確定している年金=確定拠出年金、つまり、いくらもらえるかは、その人の運用成績次第なのですね)
企業型・個人型があり、
ほぼすべての人が加入することができます。
(当然ですが、加入して自分でお金を拠出しないと、老後にお金はもらえません)
※節税メリットがありますが、
中身は投資です。
(貯蓄タイプなどもありますが、それでは増える可能性がなく、老後の資産形成になりません)
投資ですから、当然損をする可能性もあります。
今回はそんな確定拠出年金の受け取り方について少し、学んでみましょう。
受け取り方は大きく3種類
主に3種類の受け取り方があります。
- 老齢給付金
- 障害給付金
- 死亡一時金
今回は、基本である、老齢給付金という受け取り方につい見てみましょう。
老齢給付金はいつから受け取れるの?
老齢給付金を受け取るには、次の二つの条件を満たしていることが要件です。
- 60歳以上であること
- 加入期間が1か月以上あること
つまり、確定拠出年金は60歳以降にならないと
受け取れないのです。
ここは大事なところです。
通常の投資のようにいつでも受け取れるようにしていると、
中にはパーッと使ってしまう人もいるかもしれません。
でも、この仕組みなら、ほぼ強制的に老後資金が形成できますね。
誰でも60歳になったら受け取れるわけではない
じつは、加入期間に応じて、受け取れる年齢が変わります。
こんな感じです。
加入している期間 | 受け取りを開始できる年齢 |
10年以上 | 60歳から70歳の間で自分の決めた時期から受け取れる |
8年以上~10年未満 | 61歳から70歳の間で自分の決めた時期から受け取れる |
6年以上~8年未満 | 62歳から70歳の間で自分の決めた時期から受け取れる |
4年以上~6年未満 | 63歳から70歳の間で自分の決めた時期から受け取れる |
2年以上~4年未満 | 64歳から70歳の間で自分の決めた時期から受け取れる |
1か月以上~2年未満 | 65歳から70歳の間で自分の決めた時期から受け取れる |
このように、受け取りのタイミングは、
自分で選べるのですね。
これもすごい大事なポイントです。
投資ですから、
タイミングで金額が大きく変わってきます。
例えば、
大きな金融ショック時に株式で運用をしていたのを受け取ると、
拠出額(積立金)を大きく下回ってしまう可能性もあるのですね。
また、反対に、大きく得をする時期もあるでしょう。
ただ、それがいつかは分からない。
景気は生き物なので、事前には分からないのです。
だからこそ、最長で10年間という期間が定められているのですね。
60歳以降はお金を積み立て投資することはできませんが、すでに積み立てたお金の運用はできます。
厳しいようですが、自分で判断できる知識が必要です。
(あなたが賢い投資家になることが、大切なのです)
老齢給付金の受け取り方法は3種類ある?
徐々に複雑になってまいりましたが、
そんな老齢給付金の受け取り方法は3種類あります。
- 年金
- 一時金
- 年金と一時金との併給
この3通りです。
加入先の機関の規約によって、
受け取り方法と期間などに違いがあるようですので、
事前に確認しておきましょう。
年金とは、通常、5年から20年の間で給付期間を選ぶスタイルです。
(そのほかのスタイルもあります)
つまり、年金形式とは、分割取り崩し による給付なのですね。
一時金とは、文字通り、
一括で、給付金を受け取ることです。
まとまったお金を一度に受け取る・・・いわゆる退職金のようなイメージですね。
ただし、一時金の場合は、手続きに数か月かかることが一般的なようです。
確定拠出年金の受け取り方は、どうやって受け取るのが一番お得?
これには、正解がありません。
ただ、夢のような理想としては、こんな感じでしょうか。
- 非課税期間の70歳ギリギリまで運用を続ける(拠出はできないが、運用はできる)
- 偶然70歳の時に運用がうまく行っている(個人の才能では力ずくで運用益を上げることはできず、偶然に頼るしかありません(プロでも同様です))
- そのタイミングで一時金として受け取る
- 70歳以降も元気で楽しく生活できる
・・・まあ、金融商品の値動きはランダムである、というのが通説ですので
誰にも狙ったようにタイミングを計ることはできないのですが・・・つまり、机上の空論です。
また、70歳以降も本人が元気でないと、(相続できるとはいえ)少しもったいないですね。
あまり欲張らずに、
ある程度適切なタイミングで、
ライフスタイルに合わせた受け取り方を選択するのがベターかと存じます。
例えば、
- 住宅ローンの支払いが迫っている→一時金で支払う
- ある程度の預貯金がある→年金で受け取る
投資は(数式がよく出てきますが)数学ではありません。
もし、正解があるのなら、個人の効用を最大限にする選択肢を選択すること、かもしれません。
つまり、正解は人それぞれ、なのですね。
まとめ
今回は、確定拠出年金の受け取り方についてでした。
まだまだ先のお話・・・と考えている方もいるでしょう。
ですが、受け取りは先のお話でも、
運用は今のお話です。
あなたの未来は、いまのあなたの資産形成が作ります。
金育研究所(広島県広島市にあります)では、
金融庁の金融リテラシー向上にあたる活動をしています。
当研究所ではそれを金育(お金の知識教育)と呼んでいます。
投資未経験者・初心者の方にも多くご利用いただいています。
金育研究所は、設立以来、何も金融商品・保険商品の販売・勧誘・斡旋は行っていません。
お金の知識教育を普及・向上させ、世の中を明るくすることが本旨です。
(企業・学校・団体などへも出張セミナーをさせていただきます)
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