Contents
主婦・投資初心者にも人気の株主制度で資産形成は大丈夫?
※金育研究所は金融リテラシーの普及・向上に努めています。
本記事は、株主優待制度の利用を推奨するものではありません。
株主優待制度は、人の特性上、目先の利益が優先され、耳目を集めますが、
投資ですので、元本割れをすることがあります。
金融知識の教育(金育)の一環として記すものです。
マネー雑誌などで、株主優待制度の特集が組まれているのを時折目にします。
ザックリと見てみましょう。
株主優待とは?
株主優待制度とは、特定の企業の株を購入することで、
ちょっとお得なモノやサービスを受けられる、というものですね。
その内容は多岐にわたります。
- その企業の関連会社で使える商品券
- 金券
- 各種優待券
- お米
- 各種優待サービス
などが一般的です。
どの株にもついている?
株主優待制度は、すべての株についているわけではありません。
特定の企業についています。
また、株主優待がもらえる株式の数量も決まっています。
これらは会社により異なります。
一例として、マクドナルド
例えば、有名な株主優待制度として、
マクドナルドの株主優待券があります。
権利確定日と呼ばれる日までにマクドナルドの株式を購入し、保有していると、
株主優待券をもらえる権利が手に入ります。
その権利確定日から数か月が経過すると、
マクドナルドさんからこんな封筒が届きます。
(画像は2016年ごろのものです)
マクドナルドの優待券は?
中身を見てみると、このような感じになっています。
中央に見えるのがいわゆる株主優待券ですね。
この当時は、
- ハンバーガー(どの種類でも良い)
- ポテトなどのサイドメニュー(どの種類・サイズでも良い)
- ドリンク(どの種類・サイズでも良い)
と交換できました。
※現在の内容は、最新の情報をご確認ください。
枚数は5セットくらい入っていたと思います。
5回分の食費が浮くようなイメージでしょうか。
マクドナルドの優待券の使い方
優待券をもって、店頭へ行きます。
ドライブスルーでも使えます。
お店の人に、
「優待券を使います」
と一言伝えます。
後は、お好きなものを注文するだけです。
お会計時に券を差し出します。
※近所に店舗がない方の場合、金券ショップなどで現金化する人もいるようです。
企業の狙いは何?
企業としては、安定した株主の保有が目的の一つです。
ザックリ言うと、ファンが欲しい、という一面ですね。
ファンであるならば、少々経営や業績が不振でも
株式を売らずに保有してくれるかもしれません。
安定した株価の形成に役立つのですね。
株主優待は海外の株主には不満な制度?
ちなみに、一般的な株主優待制度は、国内の発送に限られています。
つまり、海外の投資家にはメリットがないのですね。
郵送料が高くつきすぎるのかもしれません。
となると、海外の投資家はこう思います。
「優待制度をなくして、その分、配当を高くすべし」
「株主優待制度をなくして、その分、設備投資などに費やすべし」
株主優待は、あくまでもおまけの制度?
株主優待の賛否はともかく、
人は、目先の利益が好きです。
株価がどうなろうと、
一定の条件を満たせば受け取れる可能性の高い
株主優待という制度が魅力的に見えます。
また、配当金や優待制度そのものがない企業は
初心者の方や優待制度目当ての方からは敬遠されがちです。
しかし、逆の見方をしますと、
配当や優待制度のない会社は、
それだけ利益を次の
- 設備投資
- 人材育成
- 企画開発
などに回している、とも取れます。
企業の成長力という観点からは、
違う見方ができるかもしれません。
投資の本質と株主優待は切り離して考える方が良いかも・・・
株主優待は人気がありますが、
あくまでもおまけ程度に考えるのが良いように思います。
- 権利確定日ごとに売買を繰り返す(結果として短期投資)
- 優待込みの配当利回りで購入銘柄を決める
- 優待だけで対象銘柄を選定する
のでは、あまり合理的な投資とは言えない一面もあるかもしれません。
確かに、売り手や話し手としては、
初心者や未経験者の方に株主優待から
興味を持ってもらうのは、良い作戦かもしれません。
ただ、それが個人の利益になるかはまた別問題ではないでしょうか。
まとめ
今回は、優待制度についてでした。
どうしても人は目先の短期的な利益を追う性質があります。
しかし、それだけでは短期投資になりがちです。
投資対象が適切でなければ、
資産形成がうまくいかない可能性が高まります。
投資についての経験が浅い方や
まったく知識がない方は、基礎から学ばれることをお勧めします。
大きく損をしてから学ぶよりも、
先に学んでおくことは、立派な対策だと感じます。
■お知らせ
拙著がAmazonさんのキンドルランキングにて
- 自己啓発部門
- 倫理学・道徳部門
にて1位を達成いたしました。
※電子書籍ランキングです。
すべての電子書籍ランキング全体では9位にランクインいたしました。
関係者・読者の皆様に厚く御礼申し上げます。
これからも金融リテラシーの普及・向上に努めてまいります。