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イデコってこんな制度です。
最近、イデコっていう言葉をよく目にしませんか?
新聞とか、雑誌でも見かける機会が増えました。
なんとなく、資産運用の制度かな?
という気がしますが、実際にはどのようなものなのでしょうか?
詳しく学んでみましょう。
※イデコでは、投資をすることができます。
投資は損をすることがあります。
イデコだからと、適当にやっていては思惑と違う結果が訪れることもあります。
この記事はあくまでも制度の解説です。
ネット上の情報(この記事含む)だけで投資が分かった気持ちになるのは危険です。
実際の運用方法には、より正しい知識がある方が望ましいと思います。
①イデコとは?
- イデコとは別名:個人型確定拠出年金
この、確定拠出年金という名前、分解してみましょう。
それは、毎月出すお金(拠出)が確定している年金制度、
ということですね。
つまり、将来に受け取れるお金は運用者(あなた)次第なのです。
自己責任型の年金制度なのですね。
ちなみに、管轄は厚生労働省です。
②どこでできるの?
イデコは、個人が自分の意思で加入できます。
そして、自分の意思で掛け金を拠出します。
加入する金融機関は、自分の意思で選びます。
運用も自分の意思で行います。
こう書くと、すでにハードルが高いので
敬遠しがちですが、少しづつ進めていけばそんなにむつかしくありません。
③加入時のポイント
加入する金融機関により、
- 口座管理料
- 品ぞろえ
- 受け取り方法
などが違います。
もうこれだけで、うんざりしそうですが、頑張りましょう。
一つの選び方として、
- 証券会社を選ぶ(銀行などは除外)
- 超大手から選ぶ(競争が働いていて、安く、良い品がそろっている傾向)
があります。
一度選ぶと、移動はできますが、面倒ですので、
加入前にしっかりと検討しましょう。
④受け取り方法
イデコの受け取り方法は、大きく3種類あります。
- 高度障がい者になった場合・・・障害給付金
- 加入者が亡くなった場合・・・死亡一時金
- 基本的に60歳以降に受け取れる・・・老齢給付金
一般的なのは、60歳以降に受け取れる老齢給付金です。
老齢給付金の受け取り方法は3種類です。
- 一時金で受け取る
- 年金形式で受け取る
- 一部は一時金で、残りは、年金形式で受け取る
年金制度ですが、一括でも受け取れるのですね。
※投資運用した場合は受け取り時期により、大きく金額が変わってくるでしょう。
投資の知識はイデコと言えども、必要です。
節税メリット以外の投資のリスクは通常の投資と同様なのです。
⑤いくらまで毎月掛け金を出せられるの?
その人により異なります。
最低5000円からです。
金額は1000円単位で変更できます。
分かりづらいので表にしてみましょう。
第一号被保険者
(自営業者など) |
第二号被保険者
(会社員など) |
第三号被保険者
(主婦など) |
|
イデコのかけ金額 | 月6.8万円まで | 月1.2万円~2.3万円
企業型確定拠出年金がある・ないなどで金額が変わります。 |
月2.3万円まで |
公務員の上限は1万2000円です。
⑥イデコのメリットは?
- 掛け金全額が所得控除される
- 運用益が非課税になる
- 年金を受け取る時に税負担が減る
- 信託報酬がお値引きされていることがある(はずれ商品もあります)
投資や税金になじみがない人からすると、ピンときませんが、
大変お得です。
ずるいくらいお得です。
そのため、「イデコをしましょうね。」という空気があるのですね。
ただ、お得なのは税制上であり、
運用面は通常の投資と同様です。
思わぬ落とし穴を踏まぬようにしましょう。
⑦イデコのデメリットと注意点は?
- 原則として60歳まで引き出せない
- 年金受け取り時に、条件によっては税金がかかることがある
- 口座管理料がかかる(金融機関により異なります)
- 60歳未満の人しか掛け金が出せない
60歳まで引き出せないのは、メリットとも言えます。
絶対に老後にしか使えないお金があるのはとても重要です。
人は合理的ではありませんので、
お金があると、つい使いたくなるのですね。
その他の投資非課税制度との比較まとめ
※下の図表は2018年1月時点の内容です。
今後、法改正などで変更になる可能性があります。
ニーサ | ジュニアニーサ | つみたてニーサ | イデコ(個人型確定拠出年金) | |
利用できる人 | 日本に住む20歳以上の人 | 日本に住む20歳未満の人 | 日本に住む20歳以上の人 | 60歳未満の国民年金または厚生年金保険の被保険者 |
運用管理者 | 本人 | 親権者等 | 本人 | 本人 |
つみたて時税制 | 所得控除の適用なし | 所得控除の適用なし | 所得控除の適用なし | 全額所得控除 |
運用中の非課税 | 5年間運用益非課税 | 5年間運用益非課税 | 20年間運用益非課税 | 70歳まで運用益非課税 |
払い出し時の税金 | 課税されない | 課税されない | 課税されない | 元本を含めて原則課税(ただし、退職所得控除または公的年金等控除の対象) |
非課税投資枠(年間) | 120万円 | 80万円 | 40万円 | 会社員・自営業者などの属性により、14.4万円~81.6万円 |
非課税累計投資枠 | 600万円 | 400万円 | 800万円 | 上限なし |
投資対象商品 | 上場株式(ETF/REIT含む)投資信託 | 上場株式(ETF/REIT含む)投資信託 | 金融庁指定の投資信託・ETF | 定期預金・保険・投資信託 |
新規に投資できる期間 | 2014年から2013年 | 2016年から2023年 | 2018年から2037年 | いつでも |
投資方法 | 一括買い付け・つみたて | 一括買い付け・つみたて | つみたて | つみたて |
損益通算・繰り越し控除 | できない | できない | できない | できない |
資産の引き出し | いつでも引き出せる | 18歳まで引き出せない | いつでも引き出せる | 原則60歳まで引き出せない |
スイッチング・分配金再投資の扱い | 新規の購入とみなされ、非課税枠を消化 | 新規の購入とみなされ、非課税枠を消化 | 新規の購入とみなされ、非課税枠を消化 | 制限なし |
口座開設手数料・口座管理手数料 | 無料 | 無料 | 無料 | 口座開設手数料2777円(税込み)
口座管理手数料2004円~7000円程度(金融機関による) |
最低拠出額 | 制限なし | 制限なし | 制限なし | 月5000円から |
金融機関の変更 | 年単位で可能 | できない | 年単位で可能 | いつでも可能 |
ほかの制度との併用制限 | つみたてニーサとの併用は不可 | 制限なし | ニーサとの併用不可 | 制限なし |
まとめ
イデコは、資産形成に向いている制度です。
ただ、それは、制度の使いやすさという点で「向いているかもしれない」、というだけです。
内容は通常の投資とほぼ同様です。
損をする可能性などは、従来と変わりません。
非課税制度だから元本保証などということはありません。
※貯蓄タイプを除く
投資対象が適切でなければ、
資産形成がうまくいかない可能性が高まります。
投資についての経験が浅い方や
まったく知識がない方は、基礎から学ばれることをお勧めします。
大きく損をしてから学ぶよりも、
先に学んでおくことは、立派な対策だと感じます。