こんにちは。
金融教育研究所の佐々木裕平です。
台風が近づいてきましたね。
職場の周りも風が強くなってきました。
そういえば台風というのも金融危機に似ているかもしれません。
何がでしょう?
それはどんなにひどい台風であっても、やがて日常に回帰する(回復する)という点、かもしれません。
いたるところに平均回帰性というのはあるものかもしれません。
さて、今回は長期分散投資のメリットなどについて見てみたいと思います。
Contents
長期分散投資とは
長期分散投資とは何でしょうか?
ここでは、株式などを投資信託という入れ物に入れて、(分散投資)長期間ほったらかしにすること、または積立投資をすることです。
近年特に、長期分散投資という言葉を聞くようになりました。
一昔前までは、短期的に集中投資し、短期間で売却を繰り返す、という投資スタイルが耳目を集めていたように感じます。
なぜ最近では長期分散投資というのが盛んに言われているのでしょうか。
長期分散投資のメリット
それは長期分散投資が資産形成・運用において多くの人にとって「最適」な資産形成・運用手段であるからだと思います。
以下に長期分散投資のメリットを列挙してみたいと思います。
- 少額・100円から投資ができる
- 長期間(20年以上や40年間など)で見ると過去においてはリターンがプラスに収れんすることがわかっている
- 少額で世界中の株式に投資をするのと同じメリットが得られる
- 分散することで、リスク(想定リターンの振れ幅)を抑えることが誰にでも現実になる
- 現実的に何もしないでよいので、多くの人にとって有効な投資方法である
ざっと思いつくところでは、このようなところでしょうか。
細かく言えばもっとあるのですが。
でも長期分散投資に危険性はないのでしょうか?
長期分散投資は危険なのか?
長期分散投資というのは決して「絶対安全!」というものではありません。
中途半端な理解で、実行に移してしまうと、危険性がより大きくなるのかもしれません。
まあ、運用成績自体は、多くは世界・市場の動向次第であり、個人の力でそれをどうこうはできませんが。
過信は禁物、というかしばしば誤解されがちなのが以下の点かもしれません。
- 短期的に売却をすればやっぱりそれは、短期投資であり、投機である→長期分散投資を始めても、数年後の金融危機で売却すれば、やっぱり損をします
- 長期間やっても報われない可能性はある→例えば1989年に国内株式だけに分散投資をした場合、今年あたりでようやくプラスマイナスゼロです。より広く分散投資をすることが必要かもしれません。
- 長期というのを数年程度だと考えている→長期というのは、一概には言えませんが、多くの場合、20年以上は見ておくと良いかもしれません
- 長期分散投資をすれば、少額でも大金持ちになれると考えている→魔法ではないので、掛け金が小さく、期待リターンが小さく、リスクも小さければ、当然、長期たってもお金がそんなに大きく増えていないと考えられます
長期分散投資で成功した人は多分「まだ」そんなに多くないわけ
さて、そんな長期分散投資で大成功した人って、私たちの身の回りにいるでしょうか?
たぶんいないと思います。
もしいたら、その人は大変に金融リテラシーの高い、現在ご高齢の方だと思います。
なぜでしょうか?
長期分散投資のメリットが学会で出始めたのが1960年代です。
いまからまだ60年前です。
ノーベル経済学賞で認められたのが1990年。
まだ30年しかたっていません。
仮に1960年代に20代だった人が、すぐさま着手しても、すでに80代の方です。
ウォーレン・バフェット先生などでしょうか。
現実にはいるかもしれませんが、1960年代はまだまだ短期集中・頻回売買の時代だったのではないでしょうか。
特に国内では。
ここ最近、ようやく国内でもiDeCoやつみたてニーサなどで長期分散投資のメリットを最大にできる投資制度が生まれています。
つまり長期分散投資のメリットを実感し、お金持ちになる人がワサワサ出てくるのは、いまから40年後くらい、なのかもしれません。
もちろん20年後くらいにはぼつぼつ出ているのですが、まだ複利効果が不十分で、「多くの人」とは言えないかもしれません。
そしておそらく、40年後くらいには、
- 長期分散投資をした人
- しなかった人
この二種類の人の経済的な格差が大きくなると思います。
長期分散投資ではあなたにあったポートフォリオの考え方がとっても大事!
長期分散投資ではポートフォリオの「考え方」が非常に重要です。
ポートフォリオというのは「金融資産・商品の組み合わせ」である、とここではします。
で、それがあなたに合っていることがとっても重要なのです。
なぜなら、現代ポートフォリオ理論ではポートフォリオの組み方で、運用成果の8割が決まる、と考えられるからです。
ここはじっくりと考えたいところです。
親子で学べる体系的な長期分散投資のオンライン投資セミナー
金融教育研究所では、定期的にオンライン投資セミナーを開催しています。
そこでは、長期分散投資が学べます。
しかも体系的に。
まだ日本ではなじみがないかもしれません(上記の理由で)。
そもそも金融教育研究所では、金融・保険商品の販売・勧誘・斡旋をしていません。
金融教育研究所では、長期分散投資の資産形成・運用を始めとしたお金の教養(金融リテラシー)の普及啓もうを目的として活動しています。
2013年にスタートした時、誰かから「お金の教養を仕事にするなんて、時代が追い付いていない」と言われました。
あれから7年です。
おそらく3年後も時代は追い付いていないでしょう。
でも、資産形成・運用では長期が重要なのです。
「早すぎる」ことはないのです。10年後にやっていては年齢的に「遅かった」という人も出てくると思います。
20年・40年後の「あなた」そして私は
- 長期分散投資をした人
- しなかった人
のどちらになっていて、どうなっているのでしょうか。
私は一生をかけて、このテーマを研究したいと思います。
すべての人に 金融リテラシーを。
それではまた。