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年金はいくらもらえる? 年金制度改革の報告書は2019年8月27日発表予定
公的年金の財政検証は5年に一度行われます。
方向性としては
- 少子高齢化・長寿化に伴い、年金がもらえる水準が「いまより」低下する見通しが示される
見込みです。
5年前の年金財政検証のポイントをおさらい 年金はいくらもらえる?
8/27までまだ日があるので、5年前の年金財政検証のおさらいをしましょう。
- 現役世代の手取り収入に対する年金額の割合を示す「所得代替率」が2014年の62.7%から、2040年前後には50%程度まで下落する可能性がある。
- 悪いシナリオ(マイナス成長)が続く場合、2050年には30%台にまで下がる見通し
これはざっくり言うと、年収が500万円の夫・会社員 妻・専業主婦の世帯では、年金は年間150万円程度になる可能性がある、ということです。
毎月に換算すると、12万円程度です。
毎月12万円で生活ができるでしょうか?
たぶんできないと思います。
仮に毎月26万円で生活した場合、毎月14万円が不足します。
老後が35年間とした場合、14万円×12か月×35年=5880万円
となります。2000万円問題は、いまの高齢者の話です。
30年後に高齢者となる、いまの40代やそれより若い世代は6000万円くらいを資産形成しておかないといけない可能性があります。
いま40代の方の場合は、その可能性がある、ということです。
ちなみに、おそらくそのころには年金がもらえるようになるのは、75歳以降くらいになると筆者は考えています。(そうしないと少子高齢化と長寿化に対応できない可能性があるため)
2019年の年金財政検証のポイント 年金はいくら?
それでは5年ぶりとなる今回の年金財政検証のポイントはどのような物でしょうか?
日本経済新聞2019/8/23によりますと、次のようになっています。
- 受給開始時期を75歳まで選択可能に
- パートなど短時間労働者への厚生年金の適用拡大
- 働く高齢者の年金が減る措置を廃止・縮小
- 年金の給付額を抑制する「マクロ経済スライド」の強化
- 70歳以上も厚生年金の加入可に
となっています。
老年学などの分野では、
- 75歳くらいまで働く(働けるし、働いた方が楽しいし、経済的にも楽)
という考え方がすでにあります。
これは平均余命が伸びてきていることが背景にあります。
昔の75歳といまの75歳はずいぶん体力的に異なります。統計的には10歳程度若い体力があります。
百年前の人のことは知りませんが、百年前の60歳と、いまの60歳とでは、おそらく明らかにいまの60歳の方が若々しいと思います。ちょっと前の日本では60歳や55歳が定年で、70歳くらい(うろ覚えですが)には亡くなっていたくらいの世界だったので、高齢者の概念自体も大きく異なります。
30年後の75歳なら、もっと若く、いまの60歳程度の体力があるかもしれませんね。
自分の未来のお金は自分で作る時代です。
今後は少子高齢化と長寿化に伴い、年金の受け取れる金額の減少、受け取れる時期の後退がほぼ確実に起こると筆者は考えています。
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