今回は、新興国株式のインデックス型投資信託が優れているのかどうか、理論的に見てみましょう。
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新興国株式のインデックス型投資信託がおすすめという意見があるが
時折目にする文言として「新興国株式のインデックス型投資信託」というものがあります。
そして一部では「新興国株式のインデックス型投資信託」を買うと、非常に儲かるぞ! という意見があります。
早い話が「新興国株式のインデックス型投資信託」がおすすめ! というわけです。
ちなみに筆者個人の意見としては「新興国株式のインデックス型投資信託」はまあまあおすすめだと思います。
ただ、理論上はやはり分散投資を徹底したほうがリスクが下がりますので、リスクの観点から考えると、全世界株式がより優れているのではないかと考えています。
新興国とは
そもそも新興国とはなんでしょうか?
それはたとえば、以下のような国々です。
- 中国
- インド
- 台湾
- インドネシア
- 韓国
- ブラジル
- ロシア
まだまだあります。
上記の国々はここ十数年で驚くべき経済成長を遂げています。
ほんの数十年前までは日本株式が世界一位でした。
あのアメリカを抜いて一位だったのですね。
世界の株式の時価総額比率で、日本が世界一だったなんて、今では夢のようです。
今は10%を切っているのではないかと思います。
今はアメリカが世界一位で、およそ60%くらいを占めているのではないかと思います。
それは過去に日本が戦後にすさまじい経済成長を遂げたからです。
そして、今の新興国諸国がその状態に似ている、のかもしれません。
新興国株式のインデックス型投資信託とは
新興国株式のインデックス型投資信託とは、チーム新興国の株式をギュギュっとひとまとめにしたような金融商品です。
これだけを買えば、百円から世界の新興国数十か国の主要な株式に加重平均で投資をしたのと同じ効果が見込めます。
まさに新時代の投資方法です。
ウソみたいに思えるかもしれませんが、40年くらい前まで投資信託という道具すらなかったようなのです。
新興国株式のインデックス型投資信託なら、非常に高い利回りが狙えるのか
さて、そんな急成長を遂げる新興国株式の投資信託なら、年率換算でうん十%を超えるような成長が見込めるでしょうか?
見込める! という意見もあります。
だってものすごい勢いで成長しているのですから。
ですが、私は結局のところ、実質の運用リターンは先進国株式・国内株式・新興国株式、どれであっても、「長期的な視野で見れば」理論上は同じようなものになるのではないかと考えています。
なぜでしょうか?
市場が効率的なら新興国株式の高い成長率は、すでに株価に織り込まれているはずだが
それは市場が効率的な場合、すでにその成長率の高さは株価に織り込まれているはず、と考えられるからです。
効率的というのは「賢い」とも言えます。
だって、新興国株式がすばらしいなら世界中の投資家が新興国株式を買うはずです。
すると値上がりして、期待リターンは下がります。
つまり設け(リスクプレミアム)が下がる。
どこまで値上がりして、どこまで儲けが下がるでしょうか?
それは先進国株式・国内株式と同じような期待リターン・リスクプレミアムになるまで調整されるはず。
ということは、先進国株式・国内株式・新興国株式、どれをかっても「長期的な視点での」運用リターンは同じになるはず、と考えられます。
新興国株式のインデックス型投資信託は不要なのか
「じゃあ、新興国株式のインデックス型投資信託は不要なのか?」
というと、私の答えはノーです。
投資の事実として、投資対象を増やすとリスクが下がります。
つまり、分散が大事です。
そのため、「先進国株式・国内株式・新興国株式どれが一番大事か?」ではないのです。
どれも大事だよねー。ということです。
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それではまた。