【iDeCoプラス】iDeCoの掛け金設定がいまより柔軟になるとはどういうこと?

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個人型確定拠出年金iDeCoの掛け金の設定が柔軟になる?

現在、厚生労働省は個人型iDeCoの、中小企業の従業員の利用を促したいと考えているようです。

具体的な方法として、iDeCoに加入する際に企業が掛け金を上乗せできる制度の改善・掛け金の金額設定の自由度の向上を検討しているようです。

この背景には当ブログで何度も言っているように、少子高齢化に伴い、公的年金の先細りが懸念されているからです。

厚生労働省としては個人の資産形成を資産形成をしやすくしたいということだと思います。

iDeCoプラスとは?

iDeCoプラスという制度があります。

これは「中小事業主掛け金納付制度(iDeCoプラス)」のことです。

どういう内容か。

本来、iDeCoへのお金は本人しか拠出できません。

しかしiDeCoプラスを使うことで、企業が掛け金の一部を負担することができます。

※筆者個人の考えですが、企業が従業員に給与を支払い、その中から個人がiDeCoにお金を出すのと、企業が従業員に給与を支払う前にiDeCoにお金を回すのは、本質的なところではお金の総額が変化していない気がします。ただより強制的に認知的なエラーを避けつつ資産形成を進めるのには適していると思います。また、企業側には、拠出額を損金扱いできる利点もあるようです。

iDeCoプラスで出せる拠出額の上限はいくら?

iDeCoおよびiDeCoプラスで企業年金がない会社の社員は月5千円~2.3万円を拠出できます。

iDeCoプラスの場合は、この金額内で、企業と従業員が積み立てるわけですね。

iDeCoプラスに加入している人はどれくらい?

以下の図表は2019/9/5の日本経済新聞を参考に筆者が作成したものです。

iDeCoプラスやiDeCoの主な私的年金の違いです。

つみたてニーサ 企業型確定拠出年金(通称DC) iDeCo iDeCoプラス
掛け金負担 個人 企業(個人が上乗せできる) 個人 個人・企業
加入者数 104万人以上 719万人 131万人 4527人
運営管理機関 個人が選ぶ 企業が選ぶ 個人が選ぶ 個人が選ぶ

特徴としては、企業型確定拠出年金の加入者数が719万人と突出しています。

iDeCoとつみたてニーサに至っては、100万人より少し多い程度です。

この100万人という数字、多いと思いますか? それとも少ないと思いますか?

筆者は「少ない、というか少なすぎる」と思います。

加入できる人の比率で言うと、ざっくり百人に一人程度の割合だからです。

つまり百人のうち99%くらいの人はとてもオーバーに言うと、合理的な資産形成の制度を利用していない可能性がある、ということです。

資産形成はこれからの時代、長い老後を生き抜くために必修科目だと感じていますが……。

iDeCoプラスは掛け金設定が固い?

一方、iDeCoプラスの方は、加入者数が一万人以下の4527人となっています(2019年7月末時点)。

まだできたばかりの制度なので認知度も低いのですね。

そして掛け金の設定の自由度が低い、という問題もあるようです。

どういうことか?

2019年9月時点ではiDeCoプラスの掛け金設定は、原則として「従業員一律に拠出金の額を設定する」という仕組みです。

そのため中には「掛け金が低すぎる」ケースもあるかもしれません。

今後はより柔軟な掛け金の設定へと変更されていく可能性があります。

つみたてニーサとの二刀流で資産形成を考える選択肢も

また、会社員の場合、iDeCoにせよiDeCoプラスにせよ、限度額が多い人でも2.3万円と低いです。

そのままでは資産形成が不十分になる可能性があります。

つみたてニーサと併用すれば、つみたてニーサ分の3.3万円程度を追加で積み立て投資することが可能です。

老後の資産形成が大切なことが分かっている人はiDeCoとつみたてNISAとの二刀流を考えてみることも重要ではないでしょうか。

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